関節リウマチ

概要

関節リウマチは主に滑膜関節を侵す慢性炎症性自己免疫疾患であり、関節の腫脹・疼痛・機能障害を特徴とする。進行すると関節破壊や変形をきたし、全身症状や臓器障害を伴うこともある。女性に多く、発症年齢は30〜50歳代が中心。

要点

  • 慢性・対称性の関節炎を主徴とし、進行性の関節破壊をきたす
  • 自己免疫異常が病態の中心で、リウマトイド因子や抗CCP抗体が診断に有用
  • 早期診断と適切な治療介入が不可逆的な関節障害の予防に重要

病態・原因

遺伝的素因や環境因子(喫煙、感染など)が関与し、免疫系の異常活性化により自己抗体が産生される。滑膜組織での慢性炎症が持続し、関節軟骨・骨の破壊へと進展する。

主症状・身体所見

手指や手関節、足趾などの小関節を中心とする対称性の関節腫脹・疼痛・朝のこわばりが特徴。進行例では関節変形や可動域制限がみられ、全身倦怠感、発熱、貧血などの全身症状も出現する。

検査・診断

検査所見補足
血液検査リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体陽性感度・特異度ともに高い
炎症反応CRP・赤沈亢進活動性の指標
画像検査関節周囲骨びらん、関節裂隙狭小化X線・超音波・MRIが有用

2010年ACR/EULAR分類基準が診断に用いられ、臨床症状・血清学的所見・炎症マーカー・画像所見など総合的に評価する。早期例では画像診断が特に重要。

治療

  • 第一選択:メトトレキサートを中心とした抗リウマチ薬(DMARDs)
  • 補助療法:生物学的製剤、NSAIDs、ステロイド、リハビリテーション
  • 注意点:感染症リスクや薬剤副作用の管理、定期的なモニタリング

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
変形性関節症非対称性、加齢・荷重関節中心RF・抗CCP抗体陰性、画像で骨棘
全身性エリテマトーデス多彩な全身症状、蝶形紅斑抗dsDNA抗体陽性、低補体血症
痛風急性発作、第一中足趾関節の腫脹・発赤尿酸値上昇、関節液中に尿酸結晶

補足事項

関節外症状として間質性肺炎、血管炎、皮下結節なども発症することがある。近年は早期治療介入と生物学的製剤の導入で予後が大きく改善している。

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