Dupuytren拘縮
概要
Dupuytren拘縮は手掌腱膜の線維増殖性疾患であり、進行すると手指の屈曲拘縮を来す。中年以降の男性に多く、環指・小指に好発する。進行性であり、生活動作に支障をきたすことがある。
要点
- 手掌腱膜の線維化・肥厚による手指屈曲拘縮
- 中年以降の男性に多く、環指・小指が主に侵される
- 治療は保存的から手術的まで多岐にわたる
病態・原因
手掌腱膜(掌腱膜)の線維芽細胞増殖とコラーゲン沈着が主病態であり、遺伝的素因や糖尿病、アルコール多飲などがリスク因子とされる。外傷や反復刺激も発症に関与することがある。
主症状・身体所見
手掌部に索状硬結や皮膚の陥凹を認め、進行例では環指・小指の屈曲拘縮が顕著となる。進行すると手指の伸展不能となり、日常生活動作に支障をきたす。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 視診・触診 | 手掌索状硬結、皮膚陥凹 | 典型例では診断に有用 |
| テーブルテスト | 手掌を机に平置きできない | 拘縮の重症度評価 |
| 超音波検査 | 腱膜の肥厚 | 鑑別困難例で補助的に使用 |
臨床所見が診断の中心で、画像検査は鑑別診断や重症度評価に用いる。テーブルテスト(Hueston sign)は進行度判定に有用。
治療
- 第一選択:進行例では腱膜切除術や針腱膜切開術
- 補助療法:リハビリテーション、装具療法
- 注意点:術後の再発が多く、長期経過観察が必要
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| Volkmann拘縮 | 前腕筋群の虚血性拘縮 | 外傷・骨折の既往、前腕腫脹 |
| 化膿性腱鞘炎 | 発赤・熱感・疼痛・腫脹 | 炎症所見、発熱、血液検査 |
補足事項
糖尿病やアルコール多飲、てんかん治療歴のある患者で発症率が高い。再発率が高く、保存療法と手術療法の適応判断が重要となる。