Felty症候群

概要

Felty症候群は、関節リウマチに白血球減少症と脾腫を合併する稀な自己免疫疾患である。主に中高年女性に多く、感染症リスクの増加が特徴となる。慢性経過をとることが多く、重症化すると生命予後に影響を及ぼす。

要点

  • 関節リウマチ、白血球減少、脾腫の三徴が特徴
  • 感染症リスクが著明に増加する
  • 治療は免疫抑制薬やG-CSF投与が中心

病態・原因

Felty症候群は長期経過の関節リウマチ患者に発症しやすく、免疫異常により好中球減少と脾腫が生じる。遺伝的素因や自己抗体の関与も示唆されている。

主症状・身体所見

慢性関節リウマチに加え、無症候性の脾腫や易感染性がみられる。発熱や皮膚潰瘍、紫斑、肺炎・敗血症などの重篤な感染症が発症することもある。

検査・診断

検査所見補足
血液検査白血球(特に好中球)減少、貧血汎血球減少を伴うこともある
画像検査脾腫の確認(腹部超音波・CT)関節リウマチに一致した骨変化も

診断は関節リウマチの診断基準に加え、白血球減少および脾腫の存在で確定する。骨髄検査で造血能の低下や成熟障害を確認する場合もある。

治療

  • 第一選択:メトトレキサートなどの免疫抑制薬
  • 補助療法:G-CSF投与、感染症対策、脾摘術(難治例)
  • 注意点:感染症早期発見・治療、ワクチン接種推奨

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
関節リウマチ脾腫・白血球減少を伴わないことが多い白血球数は正常~軽度低下
全身性エリテマトーデス多彩な臓器障害・抗核抗体陽性抗dsDNA抗体・低補体血症が特徴
悪性関節リウマチ血管炎症状や皮膚潰瘍が目立つリウマトイド因子高値・血管炎所見

補足事項

近年では生物学的製剤の適応も検討されているが、感染症リスク増大に留意が必要。脾摘はG-CSF抵抗例や重症感染例で考慮される。

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