結腸癌
概要
結腸癌は大腸のうち結腸に発生する悪性腫瘍で、日本を含む先進国で増加傾向にある。早期発見が重要で、進行例では転移や合併症を伴うことが多い。生活習慣や遺伝的素因が発症リスクに関与する。
要点
- 早期は症状に乏しく、進行で便通異常や出血をきたす
- 内視鏡・画像検査による診断と病期評価が不可欠
- 外科的切除が治療の中心で、進行例では化学療法も行う
病態・原因
結腸粘膜の腺腫や異型上皮から発生し、遺伝的変異や生活習慣(高脂肪食、低食物繊維、肥満、喫煙など)がリスク因子となる。家族性腺腫性ポリポーシスや遺伝性非ポリポーシス大腸癌など遺伝性疾患も関連する。
主症状・身体所見
便秘、下痢、血便、粘血便、腹痛、腹部膨満感などがみられる。進行例では腸閉塞、体重減少、貧血、しばしば腫瘤触知や腹水も認める。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 大腸内視鏡 | 腫瘍性病変、狭窄、出血 | 生検で組織診断が可能 |
| 便潜血検査 | 潜血陽性 | スクリーニングに有用 |
| 腹部CT/MRI | 腫瘍の局在、浸潤、転移 | 病期診断や術前評価に重要 |
| 腫瘍マーカー | CEA、CA19-9上昇 | 進行例や再発モニタリング |
内視鏡検査で腫瘍を直接観察し生検を行う。画像検査(CT、MRI)で局所進展や遠隔転移を評価し、UICC分類に基づき病期を決定する。
治療
- 第一選択:外科的切除(根治的切除術)
- 補助療法:化学療法(FOLFOX等)、放射線療法(まれ)、支持療法
- 注意点:定期的フォローアップと再発・転移の早期発見
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 潰瘍性大腸炎 | 若年発症、びまん性粘血便 | 連続性病変、内視鏡所見 |
| Crohn病 | 非連続性病変、瘻孔形成 | 回腸末端優位、縦走潰瘍 |
| 結腸憩室症 | 左下腹痛、発熱、憩室炎 | 憩室の存在、炎症所見 |
補足事項
高リスク群には定期的なスクリーニングが推奨される。早期癌では内視鏡的切除も選択肢となる。分子標的薬の開発が進み、個別化治療も行われている。