抗VEGF薬

概要

抗VEGF薬は、血管内皮増殖因子(VEGF)に対する阻害作用を持つ分子標的治療薬である。腫瘍や眼疾患などで異常な血管新生を抑制する目的で用いられる。主に注射や点眼などの投与経路が選択される。

要点

  • VEGFの作用を阻害し異常血管新生を抑制する
  • がん治療や加齢黄斑変性などの眼科疾患に適応
  • 重篤な副作用として出血や血栓症に注意が必要

薬理作用・機序

抗VEGF薬は、血管内皮増殖因子(VEGF)に結合し、その受容体との結合を阻害することで新生血管の形成を抑制する。これにより腫瘍への血流供給や網膜での異常血管増殖を抑える。

禁忌・副作用

重篤な出血傾向や最近の手術歴がある患者には禁忌となる場合がある。主な副作用は高血圧、蛋白尿、出血、血栓塞栓症、創傷治癒遅延などが挙げられる。眼科適応では眼内炎や網膜剥離にも注意する。

適応疾患

疾患薬理作用補足
加齢黄斑変性網膜新生血管抑制抗VEGF抗体の硝子体注射
結腸癌腫瘍血管新生抑制化学療法との併用が主流
糖尿病網膜症網膜血管新生抑制進行例での視力保護目的

加齢黄斑変性や糖尿病網膜症などの網膜新生血管疾患、また結腸癌などの固形腫瘍において、異常血管新生の抑制を目的に使用される。適応は疾患ごとに厳密に設定されている。

薬品例

薬品名主に使われるケース
ベバシズマブ大腸癌、非小細胞肺癌など
ラニビズマブ加齢黄斑変性、糖尿病網膜症
アフリベルセプト加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症
ペガプタニブ加齢黄斑変性

補足事項

抗VEGF薬は分子標的治療薬として腫瘍領域と眼科領域で広く普及している。適応拡大や新規薬剤の開発が進んでおり、今後も臨床応用が拡大することが予想される。

関連疾患