蕁麻疹

概要

蕁麻疹は、皮膚に一過性の膨疹(紅斑を伴う膨らみ)が出現し、強い掻痒を伴う疾患である。多くはアレルギー反応や物理的刺激など多様な要因によって生じる。発症は急性型と慢性型に大別される。

要点

  • 皮膚に膨疹と掻痒が突発的に出現する
  • 多くは24時間以内に消失し瘢痕を残さない
  • アレルギーや非アレルギー性機序が関与する

病態・原因

蕁麻疹は主にヒスタミンなどの化学伝達物質が肥満細胞から放出され、皮膚血管の透過性亢進・浮腫が生じることで発症する。原因は食物、薬剤、感染症、物理的刺激、ストレスなど多岐にわたるが、慢性型では原因不明も多い。

主症状・身体所見

典型的には境界明瞭な膨疹(じんましん様紅斑)が突然出現し、強い掻痒を伴う。膨疹は円形・線状・地図状など多様で、24時間以内に消退し痕を残さない。全身症状はまれだが、血管性浮腫を伴う場合は注意が必要。

検査・診断

検査所見補足
血液検査好酸球増多やIgE高値アレルギー素因の評価
皮膚テストアレルゲン特定特定の原因検索に有用
負荷試験再現性の確認慎重に実施

臨床症状と経過から診断することが多い。詳細な問診で誘因を特定し、必要に応じてアレルギー検査や皮膚テストを行う。慢性や難治例では自己免疫疾患や内臓疾患の除外も考慮する。

治療

  • 第一選択:第二世代抗ヒスタミン薬の内服
  • 補助療法:原因除去、抗アレルギー薬、ステロイド短期投与
  • 注意点:原因不明例も多く、再発予防のため誘因回避指導が重要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
血管性浮腫皮膚深部の浮腫・掻痒少蕁麻疹様膨疹なし
アトピー性皮膚炎慢性経過・苔癬化IgE高値・特定アレルゲン陽性
多形滲出性紅斑標的状紅斑・持続性病理組織像で区別

補足事項

慢性蕁麻疹ではストレスや自己免疫機序が関与することもあり、難治例では免疫抑制薬やオマリズマブなどの生物学的製剤が適応となる場合もある。

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