アレルギー性接触皮膚炎
概要
アレルギー性接触皮膚炎は、アレルゲンとの接触により遅延型アレルギー反応(Ⅳ型過敏反応)を生じ、皮膚に炎症が起こる疾患。感作後に特定の物質に再度接触することで発症し、職業性や日常生活の中で頻繁にみられる。原因物質の特定と回避が治療の基本となる。
要点
- アレルゲンとの接触で発症する遅延型アレルギー反応
- 皮膚の紅斑・浮腫・小水疱・痒みなど多彩な皮疹が出現
- 原因物質の特定と回避、外用ステロイド治療が主軸
病態・原因
アレルギー性接触皮膚炎は、感作された個体がアレルゲン(ニッケル、クロム、ゴム、化粧品成分など)に再度接触することで、T細胞を介したⅣ型アレルギー反応が誘発される。職業性曝露や日常的な接触がリスクとなる。
主症状・身体所見
接触部位に一致して紅斑、浮腫、丘疹、小水疱、痂皮化、強い痒みがみられる。慢性化すると苔癬化や色素沈着を伴うこともあり、原因物質の接触範囲が広がると病変も拡大する。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| パッチテスト | アレルゲンに対する皮膚反応 | 感作物質特定に有用 |
| 皮膚生検 | 海綿状浮腫、リンパ球浸潤 | 病理組織学的鑑別に用いることも |
パッチテストによる原因アレルゲンの特定が診断の決め手となる。臨床的には接触部位の皮疹分布や既往歴も重要で、必要に応じて皮膚生検や他疾患との鑑別も行う。
治療
- 第一選択:外用ステロイド薬
- 補助療法:抗ヒスタミン薬投与、皮膚保護、保湿
- 注意点:原因物質の回避が最重要、慢性化防止
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| アトピー性皮膚炎 | 家族歴・アトピー素因・屈曲部主体 | IgE高値、パッチテスト陰性 |
| 刺激性接触皮膚炎 | 物理的・化学的刺激後すぐ発症 | パッチテスト陰性 |
| 蕁麻疹 | 一過性膨疹・24時間以内に消退 | パッチテスト陰性 |
補足事項
近年、化粧品や医療用テープ、金属製品など新規アレルゲンによる発症例が増加傾向にある。パッチテストの精度向上や職業性皮膚炎対策の重要性が指摘されている。