統合失調症

概要

統合失調症は思考、感情、行動の統合が障害される慢性の精神疾患で、幻覚や妄想、社会的機能の低下を特徴とする。発症は青年期から若年成人期に多く、遺伝的素因と環境要因の複合的な影響が関与する。治療は薬物療法と精神社会的アプローチの併用が基本となる。

要点

  • 妄想や幻覚などの陽性症状が中心
  • 社会的・職業的機能の著しい障害を伴う
  • 再発予防には継続的な治療と支援が重要

病態・原因

ドパミン系を中心とした神経伝達物質の異常、脳構造の変化、遺伝的素因、出生時合併症やストレスなどの環境要因が複雑に関与する。発症には遺伝的脆弱性と環境ストレスの相互作用が重要とされる。

主症状・身体所見

幻覚(特に幻聴)、被害妄想、思考障害、まとまりのない会話や行動、感情の平板化や意欲低下などがみられる。陰性症状として社会的引きこもりや自己管理能力の低下も特徴的である。

検査・診断

検査所見補足
精神科面接妄想・幻覚・思考障害などDSM-5やICD-10の診断基準を用いる
脳画像(MRI・CT)脳室拡大・灰白質減少除外診断や鑑別のために施行

診断は主に臨床症状と経過に基づき、DSM-5やICD-10の基準を満たすかを確認する。脳画像は器質性疾患の除外や補助的所見として用いられる。

治療

  • 第一選択:非定型抗精神病薬の投与
  • 補助療法:精神療法、リハビリテーション、家族支援
  • 注意点:服薬アドヒアランスの維持、再発予防、社会復帰支援

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
うつ病抑うつ気分が中心、幻覚は稀気分症状が主体、精神病症状は重症例のみ
双極性障害躁状態や周期的な気分変動エピソード性の気分障害、精神病症状は気分状態と連動

補足事項

発症早期の治療介入が長期予後の改善に寄与する。治療抵抗例ではクロザピン投与やECT(電気けいれん療法)も検討される。社会的スティグマや自殺リスクにも十分な配慮が必要である。

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