骨形成不全症

概要

骨形成不全症は主にⅠ型コラーゲンの異常による遺伝性骨系統疾患であり、骨の脆弱性と易骨折性を特徴とする。重症度や症状には幅広いバリエーションが存在し、小児期に診断されることが多い。難聴や歯牙形成不全、青色強膜などの非骨症状もみられる。

要点

  • 先天的なコラーゲン異常による骨脆弱化疾患
  • 易骨折性・変形・低身長が主な臨床像
  • 難聴や青色強膜など骨以外の症状も重要

病態・原因

骨形成不全症は主にCOL1A1またはCOL1A2遺伝子変異によるⅠ型コラーゲンの合成異常が原因となる。常染色体優性遺伝が多いが、劣性遺伝や新規変異例も存在する。コラーゲン線維の構造異常により骨基質が脆弱化し、骨折や変形を繰り返す。

主症状・身体所見

反復性骨折、四肢や脊柱の変形、低身長が代表的である。青色強膜、歯牙形成不全(dentinogenesis imperfecta)、難聴、関節弛緩、皮膚脆弱性などの非骨症状もみられる。重症例では出生時から骨折や変形を認める。

検査・診断

検査所見補足
X線検査骨折・骨変形・骨密度低下骨梁の菲薄化・変形骨あり
遺伝子検査COL1A1/COL1A2変異確定診断に有用
骨密度測定骨密度低下骨粗鬆症との鑑別に有用

臨床症状と家族歴、画像所見から診断される。遺伝子検査で確定診断が可能。重症度分類(Sillence分類)が臨床的に用いられる。

治療

  • 第一選択:ビスホスホネート製剤による骨密度改善
  • 補助療法:理学療法、骨折整復、矯正手術、補装具
  • 注意点:転倒や外傷予防、二次的な変形進行への対応

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
骨粗鬆症高齢発症・非遺伝性遺伝子異常なし
くる病骨端部変形・低Ca・低PビタミンD代謝異常
骨軟化症成人発症・骨痛・筋力低下骨代謝マーカー異常

補足事項

重症型では新生児期から生命予後に関わる骨変形・呼吸障害を呈することがある。軽症例では成人まで診断されない場合もある。近年、分子標的治療や新規薬剤の開発が進んでいる。

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