副腎腺腫

概要

副腎腺腫は副腎皮質または髄質に発生する良性腫瘍で、無症候性のものからホルモン産生により臨床症状を呈するものまで多様である。偶発的に画像検査で発見されることが多く、機能性か非機能性かで対応が異なる。ホルモン過剰産生時には内分泌症状が出現する。

要点

  • 副腎皮質・髄質由来の良性腫瘍である
  • 機能性(ホルモン産生)と非機能性が存在する
  • 画像検査で偶発的に発見されることが多い

病態・原因

副腎腺腫は副腎皮質または髄質の細胞増殖によって形成される良性腫瘍であり、加齢や遺伝的素因がリスク因子とされる。多くは非機能性だが、一部はコルチゾール・アルドステロン・カテコラミンなどの過剰分泌を伴う。

主症状・身体所見

非機能性腺腫は無症状だが、機能性の場合はCushing症候群(満月様顔貌、中心性肥満)、原発性アルドステロン症(高血圧、低カリウム血症)、褐色細胞腫様症状(発作性高血圧、動悸、発汗)がみられることがある。

検査・診断

検査所見補足
腹部CT/MRI副腎腫瘤の描出、脂肪含有やサイズ測定境界明瞭な腫瘤、10mm以上で注目
ホルモン検査コルチゾール・アルドステロン・カテコラミン異常機能性腺腫の鑑別に必須
生化学的スクリーニング電解質異常、血圧測定アルドステロン症の評価

画像検査で偶発的に発見される腫瘤(incidentaloma)に対し、ホルモン過剰産生の有無を血液・尿検査で評価する。CTでは脂肪成分や造影効果などから良悪性の鑑別を行う。サイズが4cmを超える場合や増大傾向がある場合は悪性の可能性も考慮する。

治療

  • 第一選択:機能性や悪性疑いの場合は外科的切除
  • 補助療法:非機能性・小型腺腫は経過観察
  • 注意点:ホルモン産生腫瘍の術前管理や定期的画像フォローが重要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
副腎癌増大傾向・不整形・転移所見CTで不均一、ホルモン過剰
褐色細胞腫発作性高血圧・カテコラミン過剰症状カテコラミン高値
副腎皮質過形成両側性腫大・ホルモン異常両側性腫大、ホルモン異常

補足事項

副腎腺腫は高齢者での偶発腫瘍として重要であり、悪性腫瘍や機能性腫瘍との鑑別が臨床上のポイントとなる。最新のガイドラインでは、腫瘍径・ホルモン産生・画像特徴に基づく管理が推奨されている。

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