急性気管支炎

概要

急性気管支炎は気管支の粘膜に急性の炎症が生じる疾患で、主にウイルス感染が原因となる。咳嗽を主症状とし、しばしば上気道炎症状を伴う。通常は数日から数週間で自然軽快するが、まれに細菌感染や重症化がみられる。

要点

  • 主な原因はウイルス感染である
  • 乾性または湿性の咳が数日以上持続する
  • 多くは自然軽快し治療は対症療法が中心

病態・原因

主にインフルエンザウイルスやパラインフルエンザウイルス、RSウイルス、ライノウイルスなどのウイルス感染が原因となる。まれに細菌感染が続発することがある。喫煙や大気汚染も発症リスクを高める。

主症状・身体所見

発熱や咽頭痛などの上気道炎症状に続き、乾性または湿性の咳が出現し、しばしば数日から数週間持続する。喘鳴や胸部不快感を伴うこともあるが、身体所見は乏しいことが多い。

検査・診断

検査所見補足
胸部X線異常なしまたは軽度の肺紋理増強肺炎との鑑別目的で施行される
血液検査白血球数正常~軽度上昇、CRP軽度上昇重症例や細菌感染合併例で変化する
痰培養通常陰性細菌感染疑い時に実施

診断は臨床症状と身体所見から行い、肺炎や他疾患の除外が重要である。画像検査で明らかな肺炎像がないことが診断の助けとなる。

治療

  • 第一選択:安静・保温・水分補給・鎮咳薬などの対症療法
  • 補助療法:去痰薬、解熱鎮痛薬、必要時吸入療法
  • 注意点:抗菌薬は原則不要、細菌感染が疑われる場合のみ使用

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
肺炎発熱・呼吸困難・聴診異常胸部X線で浸潤影出現
気管支喘息喘鳴・呼吸困難の反復呼吸機能検査で可逆性低下

補足事項

高齢者や基礎疾患のある患者では重症化や肺炎への進展に注意が必要。咳が長期化する場合や血痰、呼吸困難が現れた場合は再評価を行う。

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