鎮咳薬

概要

鎮咳薬は咳嗽を抑制するために用いられる薬剤群であり、中枢性と末梢性に分類される。咳反射の抑制や気道刺激の緩和を目的とし、急性・慢性の咳症状に幅広く使用される。

要点

  • 咳反射の中枢または末梢を抑制する薬剤を含む
  • 感染症や気道刺激性疾患に対して対症療法的に使用
  • 副作用や適応疾患に注意が必要

薬理作用・機序

中枢性鎮咳薬は延髄の咳中枢に作用し、咳反射を抑制する。末梢性鎮咳薬は気道粘膜の知覚神経や気道表面の刺激を減弱させることで咳を緩和する。

禁忌・副作用

中枢性鎮咳薬では眠気、便秘、呼吸抑制などの副作用がみられる。去痰作用を阻害する場合や、気道分泌の多い疾患、乳幼児、呼吸抑制のある患者には慎重投与または禁忌となる。

適応疾患

疾患薬理作用補足
かぜ症候群咳中枢抑制・末梢抑制対症療法
急性気管支炎咳中枢抑制・末梢抑制症状軽減目的
慢性気管支炎咳中枢抑制・末梢抑制慢性咳嗽の緩和

咳嗽を主症状とする急性・慢性の呼吸器疾患に対し、咳の強さや持続、患者のQOL低下時に選択される。感染症や気道刺激性疾患など、原因疾患の治療と並行して用いられる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
デキストロメトルファンかぜ症候群、急性気管支炎
ノスカピンかぜ症候群、慢性咳嗽
ジヒドロコデイン強い咳嗽、慢性気管支炎
チペピジンヒベンズ酸塩かぜ症候群、気道刺激性咳嗽

補足事項

鎮咳薬は原因疾患の治療を優先し、対症的に使用する。慢性咳嗽や長期投与時は依存や副作用に注意し、適応を慎重に判断する必要がある。

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