喉頭乳頭腫
概要
喉頭乳頭腫は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を主因とする喉頭の良性腫瘍で、乳頭状に増殖するのが特徴。主に小児と成人に発症し、再発しやすい傾向がある。音声障害や気道閉塞を生じることがあるため、注意が必要である。
要点
- HPV感染が主な原因となる良性腫瘍
- 再発しやすく気道閉塞のリスクがある
- 内視鏡検査で診断、手術的切除が基本
病態・原因
主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)6型および11型の感染であり、粘膜上皮の異常増殖により乳頭状腫瘍を形成する。小児では母子感染、成人では性的接触がリスク因子となる。
主症状・身体所見
嗄声(声のかすれ)、呼吸困難、吸気性喘鳴などが主症状である。腫瘍の増大により気道狭窄をきたす場合があり、特に小児では急性閉塞に注意が必要。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 喉頭内視鏡 | 乳頭状の白色~淡紅色腫瘍を認める | 直接観察で診断が可能 |
| HPV検査 | HPV6/11型の陽性 | 病因ウイルス型の確認 |
喉頭内視鏡で乳頭状腫瘍を確認し、組織生検で良性腫瘍と確定診断する。HPV型の同定も診断の一助となる。画像検査で気道狭窄の程度を評価することもある。
治療
- 第一選択:喉頭微細手術による腫瘍切除
- 補助療法:抗ウイルス薬、インターフェロン療法
- 注意点:再発例では繰り返し手術が必要となることが多い
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 声帯ポリープ | 単発・非乳頭状・嗄声が主 | HPV陰性、単発病変 |
| 喉頭癌 | 悪性所見、進行性、出血や潰瘍形成 | 生検で悪性細胞検出 |
補足事項
再発率が高く、長期的な経過観察と定期的な内視鏡フォローが重要となる。まれに悪性転化する例が報告されているため注意が必要。