Reye症候群

概要

Reye症候群は、主に小児に発症する急性脳症と肝障害を特徴とする疾患であり、ウイルス感染後にアスピリン投与が関与するとされる。ミトコンドリア障害による多臓器不全が進行し、致死率が高い。迅速な診断と治療が予後改善に重要となる。

要点

  • 小児のウイルス感染後に発症する急性脳症・肝障害
  • アスピリン投与がリスク因子
  • 早期治療が生命予後を左右する

病態・原因

Reye症候群はインフルエンザや水痘などウイルス感染後に発症しやすく、特にアスピリン投与が発症リスクを高める。肝臓ミトコンドリアの機能障害により、脂肪肝と高アンモニア血症、脳浮腫が生じる。

主症状・身体所見

持続性嘔吐、意識障害、けいれんなどの急性脳症症状が主であり、肝腫大や黄疸は軽度であることが多い。進行すると呼吸抑制や昏睡に至る。

検査・診断

検査所見補足
血液生化学AST/ALT上昇、アンモニア高値肝機能障害・高アンモニア血症を反映
頭部画像検査脳浮腫急性脳症の評価
血糖低血糖乳幼児では特に注意

診断は臨床経過(ウイルス感染後、アスピリン使用歴)、急性脳症、肝障害、高アンモニア血症の組み合わせから行う。肝生検で微小脂肪変性が確認されることもある。

治療

  • 第一選択:支持療法(脳浮腫管理、輸液、低血糖・高アンモニア血症是正)
  • 補助療法:人工呼吸管理、抗けいれん薬、ビタミンK投与
  • 注意点:アスピリン投与の禁止、早期治療開始が重要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
肝性脳症成人・慢性肝疾患が多い肝硬変・慢性肝疾患の既往
急性肝不全(劇症肝炎)黄疸・出血傾向が強いPT延長・著明な肝逸脱酵素上昇
インフルエンザ脳症肝障害は伴わないことが多い肝酵素・アンモニア正常

補足事項

アスピリンの小児への投与はReye症候群のリスクから原則禁忌とされる。診断後は集中治療管理が必要であり、早期発見・治療が予後改善に直結する。

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