Meniere病

概要

Meniere病は内耳のリンパ液圧異常により発症する反復性のめまい発作、難聴、耳鳴、耳閉感を特徴とする疾患。主に30~50歳代に好発し、発作は数十分~数時間続く。進行すると感音難聴が不可逆的となる場合がある。

要点

  • 内耳リンパ水腫による反復性めまいと難聴
  • 発作時には耳鳴や耳閉感も伴う
  • 発作の反復で難聴が進行・固定化することがある

病態・原因

内耳の内リンパ液が過剰となり、内リンパ水腫を生じることで発症する。原因は明確でないが、ストレスや自律神経失調、遺伝的素因などが関与するとされる。発作時には蝸牛や前庭の機能障害が生じる。

主症状・身体所見

反復性の激しい回転性めまい発作が特徴で、発作は数十分から数時間持続する。発作時には低音域優位の感音難聴、耳鳴、耳閉感を伴う。発作間欠期には症状が軽快するが、進行例では難聴が固定化する。

検査・診断

検査所見補足
聴力検査低音域感音難聴発作時は顕著、進行で全域に及ぶ
平衡機能検査眼振・平衡障害発作時に特徴的な眼振を認める
グリセロール試験聴力の一時的改善内リンパ水腫の診断補助

診断は反復性のめまい発作、難聴、耳鳴、耳閉感の四徴と、他疾患の除外により行う。画像検査(MRI)は中枢性疾患の除外目的で用いる。

治療

  • 第一選択:利尿薬、抗めまい薬、ステロイドの内服
  • 補助療法:生活指導(減塩・睡眠・ストレス管理)、リハビリ
  • 注意点:難治例では鼓室内薬物投与や手術療法を検討

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
良性発作性頭位眩暈症頭位変換で誘発、難聴なし聴力正常、Dix-Hallpikeで誘発眼振
突発性難聴めまいは軽度か欠如、難聴が急激で持続難聴が一過性で固定、めまい少ない
前庭神経炎強いめまいのみ、難聴・耳鳴なし聴力正常、持続性のめまい

補足事項

発作の頻度や重症度は個人差が大きい。長期経過で両側性に進行することもあり、定期的な聴力評価が重要となる。

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