Cronkhite-Canada症候群
概要
Cronkhite-Canada症候群は、消化管全域に多発性ポリープを生じるまれな非遺伝性疾患で、消化器症状とともに皮膚や爪などの外胚葉異常を伴う。中高年に発症し、蛋白漏出性胃腸症や栄養障害を呈することが多い。
要点
- 消化管ポリープと蛋白漏出性胃腸症を特徴とする
- 皮膚色素沈着・脱毛・爪異常など外胚葉症状を伴う
- 非遺伝性で発症機序は不明だが予後不良例も多い
病態・原因
原因は不明だが、自己免疫異常や慢性炎症が関与すると考えられている。遺伝性はなく、主に中高年に散発的に発症する。消化管粘膜の広範なポリープ形成と蛋白漏出が主病態。
主症状・身体所見
下痢、体重減少、腹痛、浮腫などの消化器症状に加え、皮膚の色素沈着、脱毛、爪の萎縮や変形などの外胚葉異常が特徴的。味覚障害や口内炎を伴うこともある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 内視鏡検査 | 胃・小腸・大腸に多発性ポリープ | ポリープは炎症性・過誤腫性 |
| 血液検査 | 低アルブミン血症、低蛋白血症 | 蛋白漏出性腸症を反映 |
| 組織生検 | 炎症性・過誤腫性ポリープ、腺腫化の可能性 | 悪性化のリスクもある |
診断は臨床症状、内視鏡所見、組織像、外胚葉症状の4点を総合して行う。画像診断で消化管全域のポリープを確認し、悪性化の有無も評価する。
治療
- 第一選択:栄養管理(高蛋白・高カロリー食)、ステロイド投与
- 補助療法:免疫抑制薬、消化器症状への対症療法、感染対策
- 注意点:悪性腫瘍の合併リスク、再発や感染症に注意
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| Peutz-Jeghers症候群 | 口唇色素斑と家族歴、若年発症 | 遺伝性、LKB1遺伝子変異 |
| 若年性ポリポーシス | 小児~若年発症、家族歴あり | 遺伝性、SMAD4/BMPR1A変異 |
| 蛋白漏出性胃腸症 | ポリープ形成を伴わない蛋白漏出 | 内視鏡でポリープを認めない |
補足事項
まれな疾患であるため診断が遅れることが多く、悪性化や重篤な栄養障害による予後不良も報告されている。定期的な内視鏡フォローと多職種連携による管理が重要。