Burkittリンパ腫
概要
Burkittリンパ腫は高悪性度のB細胞性非ホジキンリンパ腫で、急速な腫瘍増殖が特徴。小児や若年成人に多く、特に顎や腹部リンパ節腫脹がみられる。エプスタイン・バーウイルス(EBV)との関連がある。
要点
- 極めて増殖速度が速いB細胞性リンパ腫
- 小児・若年成人に好発し、腹部腫瘤や顎病変を呈する
- EBウイルス感染や免疫抑制状態との関連が強い
病態・原因
c-myc遺伝子の転座(t(8;14)など)による細胞増殖シグナルの異常活性化が主因。アフリカ型ではEBウイルス感染の関与が強く、散発型や免疫不全型も存在する。HIV感染や免疫抑制患者での発症もみられる。
主症状・身体所見
急速に進行するリンパ節腫脹、特に腹部腫瘤や顎部腫瘤が特徴的。発熱、体重減少、夜間発汗などの全身症状も認められる。消化管の腫瘤形成による腸閉塞や出血もみられる場合がある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 生検・病理 | 中型単一形質細胞、starry sky像 | 免疫組織化学でCD20陽性、c-myc過剰発現 |
| 染色体検査 | t(8;14)(c-myc/IgH転座) | FISH法やPCRで遺伝子転座確認 |
| 画像検査 | 腹部腫瘤、顎部腫瘤の存在 | CTやMRIで腫瘍の局在・範囲を評価 |
診断は組織生検による病理組織像とc-myc転座の遺伝子学的証明が必須。画像診断で腫瘍の局在・進展度を確認し、骨髄浸潤や中枢神経浸潤の有無も評価する。
治療
- 第一選択:多剤併用化学療法(CHOP変法、Hyper-CVAD等)
- 補助療法:髄腔内抗腫瘍薬投与、中枢神経予防、支持療法
- 注意点:腫瘍崩壊症候群、感染症対策、早期治療開始が重要
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 胃悪性リンパ腫 | 胃壁肥厚・潰瘍性病変、進行緩徐 | c-myc転座なし、MALTリンパ腫が多い |
| GIST | 消化管壁発生、c-kit陽性 | CD117陽性、c-myc転座なし |
| 進行胃癌 | 腺癌組織像、リンパ節転移 | 癌細胞、リンパ腫細胞と異なる |
補足事項
治療抵抗性や再発例では造血幹細胞移植も考慮される。腫瘍崩壊症候群のリスクが高いため、治療開始前からの厳重な管理が必要となる。