慢性喉頭炎

概要

慢性喉頭炎は喉頭粘膜に長期間炎症が持続する疾患で、声のかすれや咳嗽などが主な症状となる。喫煙や職業性の声の酷使、慢性的な刺激(胃食道逆流や大気汚染など)が主な原因である。長期的な炎症は喉頭癌のリスク因子ともなる。

要点

  • 声のかすれや咳嗽が主症状
  • 喫煙・声帯酷使・胃食道逆流が主な原因
  • 長期持続で悪性化リスクがある

病態・原因

慢性的な刺激(喫煙、アルコール、職業性発声、胃食道逆流、粉塵など)により喉頭粘膜の炎症が持続し、粘膜の肥厚や血管拡張、上皮の変化を生じる。細菌感染の関与もあるが、主に物理的・化学的刺激が中心となる。

主症状・身体所見

嗄声(声のかすれ)、咽頭異物感、慢性の咳嗽、しつこい痰、時に軽度の嚥下困難がみられる。喉頭鏡で声帯の発赤・腫脹・表面不整や白苔付着、血管拡張などが認められる。

検査・診断

検査所見補足
喉頭内視鏡検査声帯の発赤・腫脹・表面不整・白苔付着最重要の診断手段
細菌培養検査二次感染の有無必要に応じて実施
痰細胞診異型細胞や炎症細胞鑑別や悪性化の除外目的

慢性嗄声や咳嗽を訴える患者に対し、喉頭内視鏡で慢性的な炎症所見を確認することで診断する。悪性病変との鑑別のため生検や細胞診が必要な場合もある。

治療

  • 第一選択:禁煙・音声安静・原因除去
  • 補助療法:吸入療法、抗菌薬(細菌感染時)、胃食道逆流治療
  • 注意点:長期経過例や粘膜異常例は喉頭癌の除外が重要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
急性喉頭炎発症が急性、発熱や咽頭痛強い急性炎症所見が主体
喉頭癌持続する嗄声・血痰・疼痛生検で腫瘍細胞を確認
声帯ポリープ片側性の声帯腫瘤、嗄声内視鏡で腫瘤を認める

補足事項

慢性喉頭炎は生活習慣や職業環境の改善が重要であり、再発予防には禁煙・声帯酷使回避が不可欠。長期持続例や異型上皮を認める場合は定期的な喉頭内視鏡フォローが推奨される。

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