急性脳症

概要

急性脳症は、急激な意識障害やけいれんなどの神経症状を主徴とする脳の急性機能障害の総称である。小児に多く、ウイルス感染や高熱、代謝異常など様々な原因で発症する。重症例では後遺症や死亡に至ることもある。

要点

  • 急性発症の意識障害やけいれんが主症状
  • ウイルス感染や高熱、代謝異常が主な原因
  • 早期診断と集中治療が予後改善の鍵

病態・原因

急性脳症は感染症(特にインフルエンザやエンテロウイルス)、高熱、代謝異常、免疫反応異常などを契機に発症する。サイトカインストームや脳浮腫、代謝障害による脳機能障害が中心的な病態である。

主症状・身体所見

突然の意識障害、けいれん、異常行動、運動障害、呼吸不全などがみられる。発熱を伴うことが多く、進行が速い点が特徴である。

検査・診断

検査所見補足
頭部MRI/CT脳浮腫、びまん性白質病変など画像で急性変化を確認
血液・髄液検査炎症反応、代謝異常、ウイルス検出髄液細胞増多やウイルスPCR陽性例あり
脳波徐波化、てんかん性異常波脳機能障害の評価

急速な意識障害やけいれん、画像所見、髄液・血液検査、脳波所見を総合して診断する。MRIでは特定の脳領域に異常信号がみられることがある。

治療

  • 第一選択:全身管理(呼吸循環管理、脳圧管理)、抗ウイルス薬や免疫療法(IVIG、ステロイド)を検討
  • 補助療法:抗けいれん薬、体温管理、栄養・水分管理
  • 注意点:早期治療と原因疾患の検索、後遺症予防のリハビリテーション

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
急性脳炎髄液細胞増多・ウイルス感染明確MRIで限局性病変が多い
てんかん重積状態けいれんが持続、意識障害脳波で持続的てんかん波
Reye症候群肝障害・低血糖合併血液検査で肝機能障害、脂肪肝

補足事項

急性脳症は病型によって予後や治療法が異なるため、早期から脳画像や髄液、血液検査を組み合わせて病型分類を行うことが重要である。特に日本ではインフルエンザ脳症の頻度が高い。

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