寻常性疣贅

概要

尋常性疣贅はヒトパピローマウイルス(HPV)感染によって生じる、皮膚に発生する良性のウイルス性疣贅である。主に手足の角化した小隆起として出現し、接触感染によって伝播する。自然治癒することもあるが、治療を要する場合も多い。

要点

  • HPV感染による表皮の限局性増殖性病変
  • 手指や足背などに好発し、角化性丘疹を形成
  • 液体窒素凍結療法などが治療の中心

病態・原因

主にHPV 2型、4型などの感染が原因となり、皮膚の小さな傷からウイルスが侵入することで表皮細胞の増殖が促進される。接触や自家接種により伝播しやすい。

主症状・身体所見

手足の背側や指に多発する境界明瞭な小型の硬い角化性丘疹が特徴である。表面は粗造で、圧痛は通常ないが、足底では痛みを伴うことがある。

検査・診断

検査所見補足
皮膚視診角化性丘疹、粗造な表面臨床診断が基本
ダーモスコピー点状出血、角化の増強鑑別診断に有用
病理組織検査表皮の肥厚・角化、空胞変性難治例や鑑別困難例で施行

臨床所見でほとんど診断可能だが、鑑別困難な場合や治療抵抗例では組織検査を行う。ダーモスコピーでは点状出血や角化の特徴が観察される。

治療

  • 第一選択:液体窒素による凍結療法
  • 補助療法:サリチル酸外用、ヨクイニン内服、電気焼灼
  • 注意点:再発や自家接種予防のため患部の保護が重要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
魚の目(鶏眼)皮膚紋理が連続、痛みあり角質除去で芯が明瞭
基底細胞癌潰瘍形成や光沢性結節病理で悪性所見
扁平苔癬紫紅色の扁平丘疹、掻痒Wickham線条が特徴

補足事項

小児や免疫抑制患者では治療抵抗性となることがある。自然治癒例も多く、無治療経過観察も選択肢となる。集団生活での伝播に注意が必要。

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