基底細胞癌

概要

基底細胞癌は皮膚の基底細胞に由来する悪性腫瘍で、高齢者の顔面や露光部に好発する。局所浸潤性だが転移は極めて稀で、予後は一般に良好とされる。日光曝露や加齢が主なリスク因子である。

要点

  • 皮膚悪性腫瘍の中で最も頻度が高い
  • 転移は稀だが局所再発しやすい
  • 外科的切除が治療の基本

病態・原因

基底細胞癌は表皮基底層の細胞から発生し、紫外線曝露、加齢、遺伝的素因がリスク因子となる。慢性的な日光曝露部位に好発し、DNA損傷の蓄積が発症に関与する。

主症状・身体所見

初期は光沢のある小結節として出現し、中央が潰瘍化することが多い。辺縁が隆起し、真珠様光沢を呈するのが特徴。顔面、特に鼻や眼瞼、頬部に多くみられる。

検査・診断

検査所見補足
皮膚生検基底細胞様細胞の胞巣状増殖診断の決定に必須
ダーモスコピー真珠様光沢、樹枝状血管非侵襲的鑑別に有用
画像検査深達度や骨浸潤の評価進行例や再発例で適応

病理組織学的診断が確定診断となる。ダーモスコピーは臨床診断の補助となり、進行例ではCTやMRIにて局所浸潤範囲を評価する。

治療

  • 第一選択:外科的切除(マージンを十分に確保)
  • 補助療法:放射線療法(手術困難例)、局所薬物療法(小病変)
  • 注意点:再発予防のため定期的なフォローアップが必要

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
有棘細胞癌急速な増大、角化傾向病理で有棘細胞由来を確認
Bowen病境界明瞭な紅斑性局面表皮内癌で真皮浸潤なし
悪性黒色腫色素沈着、非対称性、急速進行メラニン産生細胞由来、S-100陽性

補足事項

基底細胞癌は再発例や多発例では遺伝性症候群(Gorlin症候群)も考慮する。紫外線対策や皮膚チェックが予防・早期発見に重要である。

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