尿酸分解酵素薬

概要

尿酸分解酵素薬は、体内の尿酸を分解しアラントインなどの水溶性代謝産物へ変換することで、尿酸値を低下させる薬剤群。主に痛風発作や高尿酸血症の治療、腫瘍崩壊症候群による高尿酸血症の管理に用いられる。日本では主にペグロチカーゼやラスブリカーゼが臨床使用される。

要点

  • 尿酸を分解し水溶性物質へ変換することで尿酸値を迅速に低下させる
  • 主に難治性痛風や腫瘍崩壊症候群による高尿酸血症に適応
  • アレルギー反応や溶血などの副作用に注意が必要

薬理作用・機序

尿酸分解酵素薬は、ヒトには存在しないウリカーゼ活性を持ち、尿酸をアラントインへ酸化分解することで血中尿酸値を低下させる。アラントインは尿酸よりも水溶性が高く、腎から容易に排泄される。

禁忌・副作用

過敏症(アナフィラキシーなど)の既往がある場合は禁忌。副作用としては、アレルギー反応、溶血性貧血、メトヘモグロビン血症、注射部位反応などが報告されている。グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠損症患者では重篤な溶血が起こるため禁忌。

適応疾患

疾患薬理作用補足
痛風尿酸分解による尿酸値低下難治性・重症例で適応
高尿酸血症尿酸分解による尿酸値低下他薬無効例や腫瘍崩壊時
腫瘍崩壊症候群尿酸分解による尿酸値低下急激な尿酸上昇時に使用

尿酸分解酵素薬は、主に他の尿酸降下薬で効果不十分な難治性痛風や、化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群で急激な高尿酸血症を呈する場合に用いられる。腎機能障害例や尿酸排泄障害例にも適応となる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
ペグロチカーゼ難治性痛風、高尿酸血症
ラスブリカーゼ腫瘍崩壊症候群による高尿酸血症

補足事項

ヒトにはウリカーゼ活性がないため、遺伝子組換え技術で作製された酵素製剤が用いられる。投与時はアナフィラキシーや溶血など重篤な副作用に十分な注意が必要。G6PD欠損症のスクリーニングも推奨される。

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