全般性不安障害

概要

全般性不安障害(GAD)は、日常生活のさまざまな出来事や活動に対して過剰な不安や心配が6か月以上持続する精神疾患である。慢性的な不安感に加え、身体症状や集中困難なども伴うことが多い。うつ病や他の不安障害と併存することがしばしばみられる。

要点

  • 日常的な多岐にわたる過剰な不安が長期間持続する
  • 身体症状(筋緊張、疲労感、睡眠障害)を伴いやすい
  • 他の精神疾患(うつ病など)との併存が多い

病態・原因

発症には遺伝的素因、環境ストレス、性格傾向(神経症傾向)などが関与する。神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)の機能異常や、ストレス応答系の過敏性も病態形成に寄与する。

主症状・身体所見

過度な心配や不安が日常生活の多くの場面で持続し、制御困難となる。加えて、落ち着きのなさ、疲労感、集中困難、易刺激性、筋緊張、睡眠障害といった身体的・精神的症状がみられる。

検査・診断

検査所見補足
精神科面接6か月以上持続する過剰な不安・心配DSM-5診断基準を活用
自記式質問票GAD-7などで重症度を評価他疾患との鑑別も重要
身体検査明らかな身体疾患の除外二次性不安の除外

診断は主に臨床的面接とDSM-5などの診断基準に基づいて行う。身体疾患や薬物の影響による不安症状を除外することが重要である。

治療

  • 第一選択:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)などの抗うつ薬
  • 補助療法:認知行動療法(CBT)、リラクゼーション法
  • 注意点:ベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用は依存のリスクがある

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
パニック障害発作性の強い不安、予期不安が主パニック発作の有無
うつ病抑うつ気分、意欲低下が中心気分の持続的低下
社会不安障害社会的場面での強い不安や回避社会的状況での症状出現

補足事項

GADは慢性経過をとることが多く、生活機能障害やQOL低下の原因となる。早期介入と継続的な治療が重要であり、再発予防にも配慮する。

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