光線過敏症
概要
光線過敏症は、日光や紫外線などの光線曝露によって皮膚に異常な反応が生じる疾患群である。内因性・外因性要因が関与し、発疹や紅斑、水疱など多彩な皮膚症状を呈する。薬剤性や遺伝性、自己免疫疾患との関連もみられる。
要点
- 日光曝露部位に限局した皮膚症状が特徴
- 薬剤や基礎疾患が原因となる場合がある
- 慢性化や二次感染に注意が必要
病態・原因
紫外線(主にUV-A、UV-B)などの光線に対し、皮膚が過剰な免疫反応や毒性反応を示すことで発症する。原因は薬剤(抗菌薬、利尿薬など)、植物、遺伝性酵素異常(ポルフィリン症など)、膠原病(SLEなど)など多岐にわたる。
主症状・身体所見
日光曝露部位に紅斑、浮腫、丘疹、水疱、鱗屑、色素沈着などが出現する。強いかゆみや灼熱感を伴うことが多く、重症例では全身症状や瘢痕形成を来すこともある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 光線照射試験 | 特定波長の紫外線照射により皮膚反応が誘発される | 診断的価値が高い |
| 血液検査 | 自己抗体陽性、肝機能異常、ポルフィリン増加など | 原因疾患のスクリーニング |
| 皮膚生検 | 表皮壊死、真皮浮腫、炎症細胞浸潤など | 鑑別に有用 |
診断は臨床像と光線照射試験、原因検索の血液検査や皮膚生検を組み合わせて行う。薬剤歴や基礎疾患の有無も重要な診断手がかりとなる。
治療
- 第一選択:原因薬剤・物質の中止、日光回避、遮光
- 補助療法:ステロイド外用、抗ヒスタミン薬、免疫抑制薬
- 注意点:再発予防のための徹底した紫外線防御指導
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 湿疹・皮膚炎 | 光曝露と無関係な分布、慢性経過 | 光線照射試験陰性 |
| 薬疹 | 全身性皮疹、薬剤投与歴 | 光線照射試験陰性 |
| 全身性エリテマトーデス | 光線過敏+全身症状(関節痛、腎障害など) | 自己抗体陽性、他臓器所見 |
補足事項
晩発性皮膚ポルフィリン症やSLEなどの基礎疾患に伴う場合は、原疾患の治療が重要となる。化粧品やサプリメントによる誘発例もあるため、詳細な問診が不可欠。