亜急性壊死性リンパ節炎
概要
亜急性壊死性リンパ節炎は、主に若年女性に多い原因不明のリンパ節炎で、壊死性変化を伴うのが特徴である。ウイルス感染や自己免疫反応が関与すると考えられており、発熱と頸部リンパ節腫脹を主徴とする。自然軽快することが多いが、鑑別疾患との区別が重要である。
要点
- 若年女性に好発し、頸部リンパ節腫脹と発熱を主症状とする
- 壊死性変化を伴い、悪性リンパ腫やSLEとの鑑別が必要
- 原因は不明だが、ウイルス感染や自己免疫関与が示唆される
病態・原因
ウイルス感染や自己免疫反応が発症に関与するとされるが、明確な原因は不明である。リンパ節内で壊死性炎症が生じ、組織学的には核破砕像や組織球浸潤が特徴的である。遺伝的素因や免疫異常も関与する可能性がある。
主症状・身体所見
発熱とともに、圧痛を伴う頸部リンパ節腫脹が最も多くみられる。全身倦怠感や発汗、体重減少を伴うこともあるが、通常は自然軽快する。皮膚症状や他臓器障害はまれである。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 血液検査 | 白血球減少、CRP軽度上昇 | 自己抗体は通常陰性 |
| リンパ節生検 | 壊死性炎症、核破砕像 | 組織球・好中球浸潤が特徴 |
| 画像検査 | リンパ節腫脹、被膜明瞭 | 超音波・CTで評価可能 |
確定診断にはリンパ節生検による組織学的検査が不可欠である。画像ではリンパ節腫脹がみられるが、悪性リンパ腫や膠原病との鑑別が重要となる。
治療
- 第一選択:対症療法(解熱鎮痛薬など)
- 補助療法:ステロイド投与(重症例や再発例)
- 注意点:抗菌薬は無効、悪性疾患や膠原病の除外が必要
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 悪性リンパ腫 | 持続的なリンパ節腫脹、全身症状 | 生検で腫瘍細胞 |
| 全身性エリテマトーデス | 多彩な自己免疫症状、自己抗体陽性 | 抗核抗体・dsDNA抗体陽性 |
補足事項
再発はまれだが、経過観察が重要である。予後は良好で自然軽快することが多いが、誤診による過剰治療を避けるためにも正確な診断が求められる。近年、ウイルス感染との関連性が研究されている。