ミオパチー
概要
ミオパチーは骨格筋自体の異常により筋力低下を主症状とする疾患群であり、遺伝性・後天性など多様な病型を含む。筋ジストロフィーや炎症性筋疾患、代謝性筋疾患などが代表的である。進行性の筋萎縮や筋力低下が特徴となる。
要点
- 骨格筋障害による筋力低下が主徴
- 遺伝性・炎症性・代謝性など多様な分類が存在
- CK上昇や筋生検で診断補助となる
病態・原因
ミオパチーは骨格筋の構造的・機能的異常によって発症し、遺伝子異常や自己免疫反応、代謝異常、薬剤性など多様な原因がある。代表的なものには筋ジストロフィー、炎症性筋疾患、ミトコンドリア病などが含まれる。
主症状・身体所見
対称性の近位筋優位の筋力低下や筋萎縮が主症状となる。筋痛や筋硬直、筋攣縮、筋肥大(仮性肥大)を伴うこともある。進行すると歩行障害や呼吸筋障害、嚥下障害をきたす場合がある。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| 血清CK(CPK) | 上昇 | 筋障害の程度を反映 |
| 筋電図 | 筋原性変化 | 持続的低振幅多相波 |
| 筋生検 | 筋線維の変性や壊死 | 特異的変化で病型分類に有用 |
| 遺伝子検査 | 遺伝子異常の同定 | 筋ジストロフィーなどで重要 |
筋力低下の分布や経過、CK上昇、筋電図・筋生検所見が診断の手がかりとなる。画像検査(MRI)で筋萎縮や脂肪変性を評価することもある。遺伝性疾患では遺伝子検査が確定診断に有用。
治療
- 第一選択:原因疾患に応じた治療(例:ステロイド、免疫抑制薬、対症療法)
- 補助療法:リハビリテーション、理学療法、呼吸管理、栄養管理
- 注意点:進行性の場合の合併症管理や遺伝カウンセリング
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 多発性筋炎・皮膚筋炎 | 皮疹や炎症反応、急性発症 | 自己抗体陽性、筋生検で炎症細胞浸潤 |
| 筋萎縮性側索硬化症 | 上位・下位運動ニューロン障害 | 筋電図で神経原性変化 |
| 重症筋無力症 | 易疲労性、眼筋症状 | テンシロンテスト陽性、自己抗体検出 |
補足事項
ミオパチーは薬剤性(スタチン、ステロイドなど)や内分泌疾患、感染症に伴うものもあるため、原因検索が重要となる。近年は遺伝子診断技術の進歩により分類が細分化されている。