Goodpasture症候群

概要

Goodpasture症候群は、自己免疫機序により主に肺と腎臓の基底膜が障害される疾患である。抗糸球体基底膜抗体(抗GBM抗体)の産生が特徴で、急速進行性糸球体腎炎と肺胞出血を呈する。若年成人男性にやや多い。

要点

  • 抗GBM抗体による肺・腎の基底膜障害が中心
  • 急速進行性腎炎と肺胞出血が主な臨床像
  • 早期診断・治療が予後改善に重要

病態・原因

抗GBM抗体が自己の糸球体や肺胞の基底膜に対して産生されることで、免疫複合体が沈着し炎症・組織障害を引き起こす。遺伝的素因やウイルス感染、喫煙などが発症リスクとされる。

主症状・身体所見

急速進行性腎炎症状(血尿・蛋白尿・腎機能障害)と、肺胞出血による喀血・呼吸困難が特徴的。発熱や全身倦怠感を伴うこともある。

検査・診断

検査所見補足
抗GBM抗体測定血中抗GBM抗体陽性診断の決め手
尿検査血尿・蛋白尿急速進行性糸球体腎炎像
胸部X線・CT両側肺野浸潤影(肺胞出血)肺出血の評価
腎生検半月体形成性糸球体腎炎、免疫沈着像病理診断に有用

抗GBM抗体の血中検出が診断の決定打となる。腎生検での半月体形成や免疫沈着像も重要。画像では肺胞出血による浸潤影を認める。

治療

  • 第一選択:血漿交換療法+副腎皮質ステロイド大量療法
  • 補助療法:免疫抑制薬(シクロフォスファミド)併用
  • 注意点:早期治療開始が腎・肺予後に直結、再発例は稀

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
多発血管炎性肉芽腫症上気道・中耳炎症状、PR3-ANCA陽性ANCA陽性、抗GBM抗体陰性
ループス腎炎全身性エリテマトーデスの他症状抗核抗体・dsDNA抗体陽性
IgA腎症上気道感染後の血尿、進行緩徐IgA優位の免疫沈着

補足事項

抗GBM抗体は治療により速やかに陰性化することが多い。腎機能障害が高度の場合は腎予後不良となるため、透析導入が必要となることもある。

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