Gianotti病

概要

Gianotti病は主に小児に発症するウイルス性皮膚疾患であり、肝炎ウイルス(特にB型)感染に関連して出現する特有の丘疹性皮膚発疹を特徴とする。肝機能障害を伴うこともあるが、一般的に予後は良好で自然軽快する。

要点

  • 小児に多いウイルス性皮膚疾患
  • B型肝炎ウイルス感染と関連が深い
  • 皮膚発疹と肝機能異常が特徴

病態・原因

主な原因はB型肝炎ウイルス(HBV)感染であり、他にもC型肝炎ウイルスやEBウイルス、サイトメガロウイルスなどが関与する場合がある。ウイルス感染に対する免疫反応が皮膚および肝臓に異常をもたらす。

主症状・身体所見

特徴的な皮膚所見は、四肢や体幹に多発する小丘疹性の発疹で、しばしば融合傾向を示す。掻痒感は軽度~中等度で、発熱や全身倦怠感、肝腫大、黄疸など肝炎症状を伴うこともある。

検査・診断

検査所見補足
肝機能検査AST/ALT上昇、ビリルビン軽度上昇肝炎合併の有無を評価
B型肝炎血清マーカーHBs抗原陽性、HBc抗体陽性原因ウイルスの同定
皮膚生検真皮浅層のリンパ球浸潤、海綿状態必要時に鑑別目的で施行

診断は特徴的な皮膚所見と、B型肝炎ウイルス感染の証明による。画像検査は通常不要だが、肝腫大や重症例では腹部超音波が参考となる。

治療

  • 第一選択:対症療法(安静・保湿・抗ヒスタミン薬)
  • 補助療法:肝炎症状が強ければ入院管理・肝保護薬
  • 注意点:肝機能障害の経過観察と二次感染予防

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
伝染性紅斑レース状発疹、顔面紅潮パルボウイルスB19抗体
麻疹コプリック斑、高熱、全身発疹麻疹ウイルス抗体
風疹耳後部リンパ節腫脹、淡い発疹風疹ウイルス抗体

補足事項

Gianotti病は自然軽快することが多く、重篤な合併症はまれである。成人例や慢性化例は極めて稀であるが、肝炎ウイルスの母子感染や院内感染予防が重要である。

関連疾患