Ewing肉腫

概要

Ewing肉腫は主に小児や若年成人に発生する高悪性度の骨原発性悪性腫瘍で、長管骨や骨盤に好発する。染色体転座(例:t(11;22))により発症し、進行が早く転移をきたしやすい。化学療法と外科的治療、放射線療法の多角的治療が必要となる。

要点

  • 小児・若年成人に多い骨原発の悪性腫瘍
  • 染色体転座による腫瘍発生が特徴
  • 進行が早く転移をきたしやすい

病態・原因

Ewing肉腫はEWSR1遺伝子とFLI1遺伝子などの染色体転座(t(11;22)(q24;q12)など)による異常な融合タンパク質の発現が原因で発症する。リスク因子は明確でないが、白人の小児・若年成人に多い傾向がある。

主症状・身体所見

発症部位の疼痛や腫脹、発赤、局所の熱感がみられる。進行例では発熱や体重減少、貧血などの全身症状が出現することもある。病変部の機能障害や病的骨折も鑑別の重要な所見となる。

検査・診断

検査所見補足
X線画像骨の浸潤性骨破壊像、玉ねぎ皮様骨膜反応典型的な画像所見
MRI/CT軟部組織への浸潤、腫瘍範囲の評価手術計画や転移検索にも有用
生検・病理小円形細胞腫瘍、CD99陽性染色体転座の確認で確定診断

画像診断で特徴的な骨膜反応や骨破壊を認め、確定診断には生検による組織診断と分子遺伝学的検査(EWSR1転座検出)が必須。全身検索として骨シンチグラフィやPET-CTも行う。

治療

  • 第一選択:多剤併用化学療法+外科的切除または放射線療法
  • 補助療法:支持療法やリハビリテーション、疼痛管理
  • 注意点:早期発見と多角的治療、再発・転移の長期フォロー

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
骨肉腫骨形成性腫瘍、年長児に多い骨形成像、ALP高値
横紋筋肉腫軟部組織発生、骨浸潤稀MRIで筋由来、骨破壊少ない
転移性骨腫瘍既往歴に他癌あり多発性骨病変、原発巣の証明

補足事項

治療成績は近年向上しているが、肺や骨などへの遠隔転移例では予後不良となる。分子標的治療の開発も進行中である。

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