脱色素性母斑
概要
脱色素性母斑は、出生時または幼少期から存在する境界明瞭な脱色素斑で、メラニン色素の減少による皮膚の色素異常である。先天性であり、進行や拡大はほとんどみられない。通常、単発性で無症状だが、外見上の問題が主な訴えとなる。
要点
- 境界明瞭な脱色素斑が特徴
- 先天性で進行や拡大はほぼない
- 他の脱色素疾患との鑑別が重要
病態・原因
メラノサイトの数は正常だが、メラニン産生能が局所的に低下していることが原因とされる。遺伝的素因や発生過程の局所的な異常が関与するが、詳細な分子機序は未解明である。
主症状・身体所見
白色~淡色の斑状皮疹が主症状で、境界は比較的明瞭。通常は単発で、対称性や全身性分布はみられない。自覚症状はなく、掻痒や炎症所見も認めない。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| ダーモスコピー | 境界明瞭な脱色素斑 | 点状や網目状の色素残存部がみられることあり |
| ウッド灯検査 | 境界明瞭な白色蛍光 | 他の色素異常との鑑別に有用 |
臨床的には出生時または幼少期から存在し、境界明瞭な単発性脱色素斑で診断可能。組織学的にはメラノサイト数は正常で、メラニン顆粒が減少している。鑑別のためにウッド灯やダーモスコピーが役立つ。
治療
- 第一選択:特異的治療法なし(経過観察)
- 補助療法:カモフラージュ化粧品やカバーメイク
- 注意点:誤診による不要な治療や紫外線曝露に注意
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 尋常性白斑 | 境界不明瞭・進行性・多発傾向 | メラノサイト消失 |
| 先天性白皮症 | 全身性・毛髪も白色 | メラノサイト減少または欠如 |
補足事項
心理的・社会的な影響が問題となる場合があり、患者や家族への説明とサポートが重要。美容的な対応以外に有効な治療法は確立されていない。