星細胞腫
概要
星細胞腫は中枢神経系に発生するグリア細胞由来の腫瘍で、脳腫瘍の中でも比較的頻度が高い。組織学的悪性度によりWHOグレード1~4に分類され、臨床経過や治療方針が異なる。
要点
- グリア細胞由来の中枢神経系腫瘍
- 悪性度により臨床経過・治療が異なる
- 画像診断・病理診断が重要
病態・原因
星細胞腫は星状膠細胞(アストロサイト)から発生し、遺伝子変異や環境要因が発症に関与する。成人では大脳半球、小児では小脳や脳幹に好発する。
主症状・身体所見
頭痛、嘔吐、けいれん、局所神経症状(運動麻痺や感覚障害、失語など)がみられる。腫瘍の部位や大きさによって症状は多様である。
検査・診断
| 検査 | 所見 | 補足 |
|---|---|---|
| MRI | 造影効果・腫瘍部位の特定 | T2強調像で高信号、グレードにより造影効果が異なる |
| 病理組織検査 | 細胞異型・核分裂像 | WHO分類に基づき悪性度を評価 |
画像所見では腫瘍の辺縁や浮腫の有無、造影効果の程度が診断に有用。確定診断には生検による病理組織診断が不可欠である。IDH変異やMGMTメチル化など分子マーカーも予後判定に重要。
治療
- 第一選択:外科的摘出術(可能な限り全摘出)
- 補助療法:放射線療法、化学療法(テモゾロミド等)
- 注意点:再発リスクが高く、長期経過観察が必要
鑑別・比較
| 疾患 | 見分けるキーポイント | 検査差異 |
|---|---|---|
| 膠芽腫 | 急速進行・造影効果強い | MRIでring enhancementが目立つ |
| 乏突起膠腫 | 石灰化・てんかん発作多い | CTで石灰化、病理で乏突起細胞様像 |
補足事項
小児では予後良好な毛様細胞性星細胞腫が多い。近年は分子遺伝学的分類が治療選択や予後予測に導入されつつある。