急性副鼻腔炎

概要

急性副鼻腔炎は、ウイルスや細菌感染により副鼻腔粘膜に急性の炎症が生じる疾患である。多くは感冒に続発し、顔面痛や鼻閉、膿性鼻漏などの症状を呈する。適切な抗菌薬治療や対症療法で多くは軽快するが、重症化や慢性化に注意を要する。

要点

  • 感冒後に発症しやすい急性炎症性疾患
  • 顔面痛・膿性鼻漏・鼻閉が三徴
  • 重症例や合併症に注意し適切な治療が必要

病態・原因

主にウイルス感染が原因となり、続いて細菌感染(肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ菌など)が副鼻腔粘膜に波及する。副鼻腔の換気障害や排泄障害が発症リスクを高める。

主症状・身体所見

顔面痛や圧痛、膿性鼻漏、鼻閉、嗅覚障害が代表的である。発熱や全身倦怠感を伴うこともある。上顎歯痛や頬部腫脹は重症例でみられる。

検査・診断

検査所見補足
鼻腔内視鏡膿性分泌物、粘膜腫脹直接観察で炎症の程度評価
副鼻腔単純X線副鼻腔の濁り・液面形成簡便だが感度は低い
CT副鼻腔の陰影・粘膜肥厚重症例や合併症疑いで有用

診断は臨床症状と鼻腔所見が中心。画像検査(CT)は重症例や治療抵抗例、合併症疑い時に行う。細菌培養は重症例や再発例で検討される。

治療

  • 第一選択:ペニシリン系やマクロライド系抗菌薬投与
  • 補助療法:鼻洗浄、去痰薬、鎮痛薬、加湿などの対症療法
  • 注意点:重症例や合併症例では耳鼻咽喉科専門医受診を考慮

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
アレルギー性鼻炎くしゃみ・水様性鼻漏・季節性粘膜は蒼白、膿性分泌なし
慢性副鼻腔炎症状が3か月以上持続CTで広範な粘膜肥厚

補足事項

小児や高齢者、免疫低下患者では重症化や合併症(眼窩蜂窩織炎、髄膜炎など)に注意が必要。治療抵抗例や再発例では基礎疾患や解剖学的異常の評価も重要となる。

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