モノバクタム系抗菌薬

概要

モノバクタム系抗菌薬は、β-ラクタム系抗菌薬の一種で、主にグラム陰性菌に対して有効な抗生物質群である。日本ではアズトレオナムが代表的で、ペニシリンやセフェム系と交差アレルギーが少ない特徴を持つ。重症感染症やペニシリンアレルギー患者での使用が考慮される。

要点

  • β-ラクタム環を持つが、構造が単環性である
  • 主にグラム陰性桿菌に対して強い抗菌活性を示す
  • ペニシリンアレルギー患者にも比較的安全に使用可能

薬理作用・機序

細菌の細胞壁合成を阻害することで殺菌的に作用する。ペニシリン結合タンパク(PBP)に結合し、ペプチドグリカンの架橋形成を阻害することで細胞壁の合成を妨げる。

禁忌・副作用

主な副作用は発疹、下痢、肝機能障害などがある。重篤なアレルギー反応は稀だが、過敏症の既往がある場合は注意が必要。腎機能障害患者では用量調整が必要となる。

適応疾患

疾患薬理作用補足
細菌感染症細胞壁合成阻害グラム陰性桿菌が主体
敗血症細胞壁合成阻害重症例や多剤耐性菌に有効
尿路感染症細胞壁合成阻害ペニシリンアレルギー例で

モノバクタム系抗菌薬は、主にグラム陰性菌による感染症、特に尿路感染症や敗血症、呼吸器感染症などに用いられる。ペニシリンやセフェム系にアレルギーがある患者にも選択肢となる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
アズトレオナムグラム陰性菌による敗血症、尿路感染症など

補足事項

モノバクタム系はグラム陽性菌や嫌気性菌にはほとんど効果がないため、適応菌種の確認が重要である。ペニシリンやセフェム系との交差アレルギーが極めて少ない点が臨床的に有用である。

関連疾患