カルシトニン製剤

概要

カルシトニン製剤は、骨吸収抑制作用を持つホルモン製剤であり、主に骨粗鬆症や高カルシウム血症の治療に用いられる。サケ由来カルシトニンが主流であり、疼痛緩和効果も期待される。副甲状腺機能異常や骨代謝疾患への適応がある。

要点

  • 骨吸収抑制作用により血中カルシウム濃度を低下させる
  • 骨粗鬆症や悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症に適応
  • サケカルシトニン製剤が主に臨床使用される

薬理作用・機序

カルシトニンは甲状腺傍濾胞細胞由来のホルモンで、骨吸収を担う破骨細胞の機能を抑制することで血中カルシウム濃度を低下させる。腎尿細管でのカルシウム再吸収抑制作用も併せ持つ。

禁忌・副作用

カルシトニン製剤に対する過敏症の既往がある場合は禁忌となる。主な副作用としては悪心、嘔吐、顔面潮紅、アレルギー反応などがある。長期使用では抗体産生による効果減弱が報告されている。

適応疾患

疾患薬理作用補足
骨粗鬆症骨吸収抑制骨折予防・疼痛緩和にも有効
悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症血中Ca低下緊急時の高Ca血症対策
骨Paget病骨リモデリング抑制痛み・骨変形の進行抑制

カルシトニン製剤は主に骨吸収が亢進する疾患や、血中カルシウム濃度が異常に高くなる病態に対して用いられる。骨粗鬆症では骨折リスク低減に寄与し、悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症では迅速な血中カルシウム低下作用が期待される。

薬品例

薬品名主に使われるケース
エルシトニン骨粗鬆症、骨Paget病、疼痛緩和
カルシトリオール注射液悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症

補足事項

カルシトニン製剤は骨粗鬆症治療薬の中では疼痛緩和作用が特徴的であり、椎体骨折後の急性期疼痛にも適応される。抗体産生による効果減弱や長期安全性への注意が必要である。

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