カルシウム製剤

概要

カルシウム製剤は、血中カルシウム濃度の補正や骨代謝異常の治療に用いられる薬剤群である。主に経口または静脈投与で使用され、低カルシウム血症や骨粗鬆症などの治療に重要な役割を担う。骨の形成や神経・筋機能維持にも関与する。

要点

  • 低カルシウム血症や骨粗鬆症などの治療に用いる
  • 経口・静注製剤があり、用途や病態に応じて選択される
  • 副作用として高カルシウム血症や腎障害に注意が必要

薬理作用・機序

カルシウム製剤は体内のカルシウムイオン濃度を補正し、骨形成や神経伝達、筋収縮、血液凝固などの生理機能を正常化する。経口投与では消化管から吸収され、静注では速やかに血中濃度を上昇させる。

禁忌・副作用

高カルシウム血症、重度の腎障害、尿路結石の既往がある場合は禁忌となる。副作用として高カルシウム血症、消化器症状(便秘、悪心)、腎結石、腎機能障害などが報告されている。大量投与や長期投与時は血清カルシウム値の定期的なモニタリングが必要である。

適応疾患

疾患薬理作用補足
低カルシウム血症血中カルシウム補正急性・慢性いずれにも使用
骨粗鬆症骨形成促進・骨量維持ビタミンD製剤と併用される
くる病・骨軟化症骨石灰化促進小児・成人ともに適応

低カルシウム血症や骨粗鬆症、くる病・骨軟化症など、骨代謝や電解質異常に起因する疾患に対して用いられる。副甲状腺機能低下症やビタミンD欠乏症に伴うカルシウム不足にも適応される。

薬品例

薬品名主に使われるケース
グルコン酸カルシウム静注液急性低カルシウム血症、テタニー
クエン酸カルシウム錠骨粗鬆症、慢性低カルシウム血症
乳酸カルシウム顆粒小児のくる病、骨軟化症

補足事項

カルシウム製剤はビタミンD製剤と併用することで吸収効率が高まる。腎機能障害患者では蓄積による高カルシウム血症リスクに留意する必要がある。静注時は急速投与による心毒性にも注意する。

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