C型肝炎治療薬(直接作用型抗ウイルス薬

概要

C型肝炎治療薬(直接作用型抗ウイルス薬)は、C型肝炎ウイルス(HCV)に対してウイルスの複製過程を直接阻害する薬剤群である。従来のインターフェロン治療に比べて高い治癒率と副作用の軽減が特徴である。経口投与が主流となり、治療期間も短縮された。

要点

  • HCVの複製を直接阻害する分子標的薬である
  • インターフェロン非併用で高い治癒率を示す
  • 副作用が少なく短期間で治療可能

薬理作用・機序

NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬、NS5A阻害薬、NS5Bポリメラーゼ阻害薬などがあり、HCVの各複製過程を分子レベルで阻害する。これによりウイルス量が急速に減少し、持続的ウイルス陰性化(SVR)が得られる。

禁忌・副作用

重度の肝機能障害や併用禁忌薬との併用は禁忌となる。副作用としては頭痛、倦怠感、吐き気、貧血などがあるが、従来の治療に比べて頻度・重症度ともに低い。薬剤間相互作用に注意が必要である。

適応疾患

疾患薬理作用補足
C型肝炎HCV複製阻害慢性・急性とも適応
肝硬変(C型肝炎由来)HCV複製阻害代償性肝硬変に適応

C型肝炎ウイルスによる慢性肝炎や代償性肝硬変に対して用いられる。ウイルス遺伝子型や肝機能、既往治療歴に応じて薬剤選択が行われる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
ソホスブビル/レジパスビル配合錠HCV遺伝子型1型・2型
グレカプレビル/ピブレンタスビル配合錠HCV全遺伝子型
エルバスビル/グラゾプレビル配合錠HCV遺伝子型1型・2型
ダクラタスビル/アスナプレビル配合錠HCV遺伝子型1型

補足事項

治療期間は通常8~12週間と短縮され、インターフェロンフリー治療が標準となった。薬剤耐性変異や再感染例にも注意が必要であり、治療前の遺伝子型判定や薬剤相互作用の確認が重要である。

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