膠質液

概要

膠質液は、主にショックや循環血液量減少時の補液療法に用いられる静脈内投与液である。分子量の大きい物質を含み、血管内に水分を保持しやすい特徴を持つ。クリスタロイド液と比較し、血管内容量の維持効果が高い。

要点

  • 分子量の大きい成分により血管内浸透圧を維持
  • 急性循環不全やショック時の血管内容量補充に使用
  • 過剰投与や腎障害、アレルギー反応に注意

薬理作用・機序

膠質液はアルブミンやデキストラン、ヒドロキシエチルデンプンなどの高分子物質を含み、血管内にとどまりやすく、血漿膠質浸透圧を上昇させることで血管内水分を保持する。これにより、循環血液量減少時の血圧維持や臓器灌流の改善に寄与する。

禁忌・副作用

腎機能障害、出血傾向、重篤な心不全、過敏症既往のある患者には禁忌となる場合がある。副作用としてはアナフィラキシー、腎障害、凝固障害、稀に体液過剰による肺水腫や心不全の悪化がみられる。

適応疾患

疾患薬理作用補足
循環血液量減少性ショック血管内容量の迅速な補充出血や脱水、外傷など
敗血症性ショック血管内容量維持クリスタロイドと併用されることが多い

循環血液量減少や血管透過性亢進によるショック状態、敗血症性ショックなど、血管内容量の急速な補充が必要な場面で用いられる。クリスタロイド液と使い分けることで、より効果的な循環管理が可能となる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
アルブミン製剤低アルブミン血症、ショック、熱傷時
ヒドロキシエチルデンプン(ヘスパンダー®)外傷や手術時の循環血液量減少
デキストラン(デキストラン40®)循環血液量減少時、血液粘稠度低下目的

補足事項

膠質液はクリスタロイド液に比べて血管内滞留時間が長いが、腎障害や凝固障害のリスクがあるため、適応と投与量に十分な注意が必要である。近年は安全性の観点から使用制限や推奨変更がなされている薬剤もある。

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