抗不整脈薬(III群)

概要

III群抗不整脈薬は、主に心筋の活動電位持続時間を延長することで再分極を遅延させる薬剤群である。主に心室性および上室性不整脈の治療に用いられる。代表的な薬剤にはアミオダロンやソタロールがある。

要点

  • 活動電位持続時間を延長し再分極を遅延させる
  • 心室性・上室性不整脈に有効
  • QT延長やトルサード・ド・ポワントなどの副作用に注意

薬理作用・機序

III群抗不整脈薬は主にカリウムチャネル遮断作用を持ち、心筋細胞の再分極過程を遅延させることで活動電位持続時間を延長する。これにより不整脈の発生や維持を抑制する。

禁忌・副作用

QT延長によるトルサード・ド・ポワントなどの重篤な心室性不整脈のリスクがある。腎機能障害や肝機能障害、重度の徐脈患者では慎重投与または禁忌となる場合がある。アミオダロンでは間質性肺炎や甲状腺機能異常などの全身性副作用にも注意が必要。

適応疾患

疾患薬理作用補足
心房細動再分極遅延によるリズムコントロール上室性不整脈のリズム維持に用いる
心室性不整脈異常興奮伝導抑制心室頻拍や心室細動の予防・治療に有効

心房細動や心室性不整脈など、主に致死的な不整脈や難治性の上室性・心室性不整脈のリズムコントロールに用いられる。特に他の抗不整脈薬で効果不十分な場合や心疾患合併例で選択されることが多い。

薬品例

薬品名主に使われるケース
アミオダロン難治性心房細動、心室頻拍・心室細動
ソタロール心房細動再発予防、心室性不整脈

補足事項

アミオダロンは多彩な臓器副作用を持つため、定期的な血液検査や画像検査が推奨される。ソタロールはβ遮断作用も併せ持つため、喘息や徐脈例では注意が必要。

関連疾患