収斂薬
概要
収斂薬は組織や粘膜の表面を収縮させる作用を持つ薬剤群である。主に止血や炎症抑制、分泌抑制などを目的として用いられる。消化管や皮膚、口腔粘膜など多様な部位で利用される。
要点
- 組織や血管を収縮させることで止血や炎症抑制に寄与する
- 消化管疾患や皮膚疾患、口腔疾患などで幅広く応用される
- タンニン酸や硫酸アルミニウムカリウムなどが代表例
薬理作用・機序
収斂薬はタンパク質を変性・沈殿させ、組織表面を被膜化し、局所の滲出や分泌を抑制する。これにより組織の収縮、止血、抗炎症作用を発揮する。
禁忌・副作用
過度の使用により組織障害や潰瘍、粘膜の過敏反応が生じることがある。全身吸収による副作用は少ないが、長期使用や広範囲投与では注意が必要である。
適応疾患
| 疾患 | 薬理作用 | 補足 |
|---|---|---|
| 胃潰瘍 | 粘膜保護・止血 | 急性期の補助療法 |
| 十二指腸潰瘍 | 粘膜保護・止血 | 出血時の対症療法 |
| 口内炎 | 局所収縮・炎症抑制 | 口腔粘膜の炎症軽減 |
収斂薬は主に消化管粘膜のびらんや潰瘍、出血性病変、口腔粘膜の炎症などに対して、局所的に粘膜保護や止血、炎症抑制を目的として用いられる。
薬品例
| 薬品名 | 主に使われるケース |
|---|---|
| タンニン酸アルブミン | 消化管出血、潰瘍性病変 |
| 硫酸アルミニウムカリウム | 口腔炎症、口内炎 |
| 硫酸亜鉛 | 皮膚炎症、口腔粘膜疾患 |
補足事項
近年は消化管疾患においてはPPIやH2ブロッカーの普及により使用頻度は減少しているが、局所的な止血や粘膜保護の補助療法として一定の役割がある。