保湿剤

概要

保湿剤は皮膚の水分保持を目的とした外用薬であり、バリア機能の改善や乾燥予防に用いられる。乾燥性皮膚疾患やアトピー性皮膚炎など幅広い皮膚疾患の治療・管理に不可欠な基礎薬剤である。

要点

  • 皮膚の水分保持とバリア機能強化に寄与
  • 乾燥性皮膚疾患や湿疹の治療・予防に使用
  • 副作用が少なく長期使用が可能

薬理作用・機序

保湿剤は皮膚表面に水分を保持し、角層の水分蒸散を防ぐことでバリア機能を補強する。ワセリンやヘパリン類似物質、尿素などが代表的で、それぞれ閉塞性・湿潤性・角質軟化作用を有する。

禁忌・副作用

一般的に副作用は少ないが、成分によっては刺激感や接触皮膚炎を生じることがある。尿素含有製剤は傷や炎症部位への使用で刺激を増強するため注意が必要である。

適応疾患

疾患薬理作用補足
湿疹・皮膚炎皮膚バリア修復慢性・急性ともに有効
アトピー性皮膚炎水分保持・抗炎症維持療法の基本
皮脂欠乏性湿疹保湿・角質軟化高齢者や冬季に多い

乾燥性皮膚疾患や湿疹、アトピー性皮膚炎などの皮膚バリア障害や水分喪失が関与する疾患に対し、症状の予防・改善目的で広く用いられる。

薬品例

薬品名主に使われるケース
白色ワセリン乾燥予防・バリア強化
ヘパリン類似物質外用薬アトピー性皮膚炎・湿疹の保湿
尿素クリーム角質肥厚や皮膚の硬化

補足事項

保湿剤はスキンケアの基本であり、ステロイド外用薬や免疫抑制外用薬の補助療法としても重要である。近年は保湿成分の改良や新規製剤も登場している。

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