類白血病反応

概要

類白血病反応は、感染症や炎症、悪性腫瘍などに伴い末梢血中白血球数が著増し、白血病に類似した血液所見を示すが、腫瘍性増殖ではない反応性変化である。骨髄や末梢血に幼若な白血球が認められることが特徴である。多くは原因疾患の治療により速やかに改善する。

要点

  • 白血病と類似した白血球増多・幼若白血球出現
  • 感染症や炎症、悪性腫瘍などが原因
  • 原因治療により可逆的に改善する

病態・原因

類白血病反応は、重篤な感染症(特に細菌感染)、炎症、悪性腫瘍、薬剤反応などによる骨髄の過剰刺激が主な原因である。腫瘍性増殖ではなく、反応性に白血球数が増加し、骨髄由来の幼若白血球が末梢血に出現する。

主症状・身体所見

基礎疾患に依存した症状が主体となるが、発熱や全身倦怠感、炎症所見が出現することが多い。身体所見としては特異的なものは少なく、白血球増多に伴う症状はまれである。

検査・診断

検査所見補足
末梢血液検査白血球増多、幼若白血球の出現骨髄芽球は20%未満
骨髄検査反応性増殖、細胞異形成なし白血病細胞の増殖なし
LAPスコア高値慢性骨髄性白血病(CML)と鑑別

白血球増多(しばしば30,000/μL以上)とともに骨髄系幼若細胞(前骨髄球、骨髄球、後骨髄球など)が末梢血に出現するが、芽球は20%未満である。LAPスコアは高値を示し、慢性骨髄性白血病(CML)との鑑別に有用である。染色体異常やBCR-ABL融合遺伝子は認めない。

治療

  • 原因疾患の治療(感染症・炎症・腫瘍などへの対応)
  • 支持療法(必要に応じて輸液や抗菌薬など)
  • 経過観察(血液像の推移を定期的に確認)

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
慢性骨髄性白血病BCR-ABL陽性、LAPスコア低値染色体異常、芽球20%以上
急性骨髄性白血病芽球優位、貧血・血小板減少を伴う芽球20%以上、骨髄異形成あり

補足事項

類白血病反応は小児や高齢者で特に感染症に伴ってみられることが多い。反応性であるため、経過とともに速やかに正常化する点が腫瘍性疾患との重要な鑑別ポイントとなる。

関連疾患