顎関節症

概要

顎関節症は顎関節やその周囲組織に起こる痛み、運動障害、関節雑音などを主症状とする疾患群。咀嚼筋や関節円板、関節包など複数要因が関与し、慢性化しやすい。20~40代女性に多くみられる。

要点

  • 顎関節や咀嚼筋の疼痛・開口障害・関節雑音が三主徴
  • 噛み合わせ異常、ストレス、外傷など多因子が関与
  • 保存的治療が主体で、重症例では手術も考慮

病態・原因

顎関節症は咀嚼筋の筋障害、関節円板の転位や変性、関節自体の炎症・変性など多様な病態を含む。原因は咬合異常、歯ぎしり、顎関節への外傷、精神的ストレスなどが複雑に関与する。

主症状・身体所見

主な症状は顎関節部や咀嚼筋の疼痛、開口障害、関節雑音(クリック音、クレピタス)である。顎の運動制限や顎関節周囲の圧痛も特徴的。頭痛や耳周囲の違和感を伴うこともある。

検査・診断

検査所見補足
触診・開閉口運動検査圧痛、開口障害、関節雑音臨床診断の基本
画像検査(X線、CT、MRI)関節円板転位、骨変化MRIは円板位置評価に有用

診断は問診・身体診察による臨床的評価が中心となる。画像検査は関節円板障害や骨の変化を評価する際に用いられる。国際顎関節症診断基準(DC/TMD)も参考となる。

治療

  • 第一選択:スプリント療法、理学療法、薬物療法(消炎鎮痛薬)
  • 補助療法:ストレスマネジメント、生活指導、咬合調整
  • 注意点:長期の安静や過度な咬合調整は避ける

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
顎骨腫瘍顎の腫脹・硬結・進行性変形画像で腫瘍性病変
三叉神経痛電撃様の顔面痛・誘因明確神経学的検査で異常

補足事項

心理社会的要因も重要であり、慢性化例では心身医学的アプローチも有用。治療反応が乏しい場合は他疾患の除外も必要。

関連疾患