男性不妊症

概要

男性不妊症は、男性側の生殖機能障害により妊娠が成立しない状態を指す。精子の産生・成熟・輸送の異常、性機能障害、内分泌異常など多様な原因が含まれる。全不妊症カップルの約半数に男性因子が関与する。

要点

  • 精子の数・運動性・形態異常が主な原因
  • 生活習慣や基礎疾患もリスク因子となる
  • 原因特定と適切な治療が重要

病態・原因

男性不妊症の主な病態は、精巣での精子形成障害、精路閉塞、性機能障害、内分泌異常などに分類される。原因には遺伝的要因、感染症、静脈瘤、内分泌疾患、薬剤、環境因子、生活習慣などが関与する。

主症状・身体所見

自覚症状は乏しいことが多いが、精巣の萎縮や精索静脈瘤の触知、性機能障害(勃起不全、射精障害)などがみられることがある。カップルの不妊を契機に発見される場合が多い。

検査・診断

検査所見補足
精液検査精子数減少、運動率低下、奇形率増加2回以上の検査が推奨
ホルモン検査FSH/LH/テストステロン異常内分泌異常の評価
画像検査精巣・精索静脈瘤・精路の異常超音波など

精液検査により精子の数・運動性・形態を評価し、WHO基準に基づき診断する。必要に応じてホルモン検査や画像検査で精巣や精路の異常を検索する。

治療

  • 第一選択:原因に応じた薬物療法、手術療法(精索静脈瘤手術など)、生殖補助医療(人工授精・体外受精)
  • 補助療法:生活習慣改善、禁煙・節酒、抗酸化サプリメント、心理的サポート
  • 注意点:原因不明例や重度障害例では生殖補助医療の適応を検討

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
性機能障害勃起・射精障害が主体精液検査は正常も多い
乏精子症精子数減少が明確精液検査で精子数低下
精索静脈瘤陰嚢内の腫脹・静脈拡張触診・超音波で診断

補足事項

男性不妊症は年齢や生活習慣、環境因子の影響も大きく、近年は精子DNA損傷の評価も臨床応用されつつある。女性側の評価・治療と並行して包括的な対応が必要。

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