気道閉塞

概要

気道閉塞は、気道(鼻腔・咽頭・喉頭・気管・気管支)が何らかの原因で狭窄・閉塞し、換気障害や呼吸困難を引き起こす状態。迅速な対応が生命予後に直結する救急疾患であり、原因は異物、腫瘍、炎症、外傷など多岐にわたる。

要点

  • 気道確保の遅れが致命的となる
  • 原因除去と緊急の気道管理が最優先
  • 臨床経過や既往歴から原因を推定する

病態・原因

気道閉塞は、異物の吸引、喉頭浮腫、腫瘍、外傷、炎症、分泌物の貯留などにより発生する。高齢者や小児、意識障害患者でリスクが高い。外傷やアナフィラキシー、感染症も重要な原因となる。

主症状・身体所見

突然の呼吸困難、喘鳴、吸気性・呼気性の努力呼吸、チアノーゼ、意識障害などがみられる。重症例では無呼吸、心停止に至る。頸部の腫脹や陥没呼吸、咽頭の異物触知なども重要な所見。

検査・診断

検査所見補足
喉頭・気管支内視鏡狭窄部位・異物・腫瘍の確認直接的観察が可能
胸部X線/CT閉塞部位の特定・原因推定異物・腫瘍・浮腫の評価
動脈血ガス分析低酸素血症・高二酸化炭素血症換気障害の重症度評価

内視鏡検査で原因や部位を直接確認できる。画像検査は異物や腫瘍、浮腫の有無、範囲の把握に有用。臨床所見や既往歴も総合的に判断する。

治療

  • 第一選択:気道確保(酸素投与、気管挿管、気管切開など)
  • 補助療法:原因除去(異物除去、腫瘍切除、浮腫緩和)、薬物療法(アドレナリン、ステロイド等)
  • 注意点:迅速な対応と再閉塞の予防、基礎疾患管理

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
クループ症候群小児、犬吠様咳嗽、吸気性喘鳴頸部X線で“Steeple sign”
急性喉頭蓋炎高熱、嚥下障害、唾液流涎喉頭内視鏡で喉頭蓋腫脹
気管支喘息喘鳴、呼気性呼吸困難、既往歴呼吸機能検査で可逆性閉塞

補足事項

気道閉塞は救急現場での初期対応が極めて重要であり、原因推定と同時に気道確保を最優先する。小児や高齢者、基礎疾患患者では特に注意が必要。再発や遷延化例では原因精査と長期管理が求められる。

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