外傷性てんかん

概要

外傷性てんかんは頭部外傷後に発症するてんかんであり、外傷を契機に脳内の異常興奮が持続的に生じることで発作を繰り返す。発症時期は外傷直後から数年後まで幅がある。外傷の重症度や脳損傷の部位が発症リスクと関連する。

要点

  • 頭部外傷後に発症するてんかんで、外傷から時間をおいて発症することも多い
  • 脳挫傷や頭蓋内出血など重度外傷でリスクが高まる
  • 再発予防や長期管理が重要となる

病態・原因

外傷による脳組織損傷や瘢痕形成が、神経細胞の過剰な興奮や異常な電気活動を引き起こす。脳挫傷、硬膜下血腫、びまん性軸索損傷などが主なリスク因子であり、外傷の重症度が発症リスクに大きく影響する。

主症状・身体所見

反復するけいれん発作が主症状で、意識消失や全身性・部分性の発作がみられる。発作の型や頻度は個人差が大きく、神経学的後遺症や認知機能障害を伴うこともある。

検査・診断

検査所見補足
脳波検査発作性異常波、棘波・鋭波外傷部位に一致することが多い
頭部画像検査脳挫傷、出血、瘢痕、脳萎縮などMRIやCTで器質的変化を評価
血液検査原因検索や抗てんかん薬の血中濃度他疾患鑑別や薬剤調整に有用

診断は頭部外傷の既往とてんかん発作の出現、および脳波や画像検査による器質的異常所見を組み合わせて行う。発症時期は外傷直後から数年後まで幅広い。

治療

  • 第一選択:抗てんかん薬による薬物療法
  • 補助療法:リハビリテーションや生活指導
  • 注意点:発作誘発因子の回避と薬剤副作用への注意

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
てんかん外傷既往の有無、発症時期の違い器質的病変の有無
脳挫傷けいれん以外の神経症状が主画像で急性期の損傷
脳腫瘍発作以外の進行性神経症状腫瘍性病変を画像で確認

補足事項

小児から高齢者まで発症しうるが、重症頭部外傷や開放性外傷でリスクが高い。外傷後1週間以内の早期発作は予後や管理が異なるため区別する。

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