Sertoli・間質細胞腫瘍

概要

Sertoli・間質細胞腫瘍は卵巣や精巣の性索間質から発生する比較的稀な腫瘍で、ホルモン産生能を有することが多い。女性では男性化症状、男性では女性化症状を呈することがある。多くは良性だが、一部に悪性例も存在する。

要点

  • 性ホルモン産生による内分泌症状が特徴
  • 多くは良性だが、悪性化例も報告される
  • 組織学的診断とホルモン測定が重要

病態・原因

性索間質細胞(Sertoli細胞、間質細胞など)由来の腫瘍であり、エストロゲンやアンドロゲンなどの性ホルモンを分泌することがある。原因は明確ではないが、遺伝的素因や性腺異常が関与する場合もある。

主症状・身体所見

女性では無月経、男性化(多毛、声変化など)、男性では女性化乳房や性機能低下がみられる。腹部腫瘤や下腹部痛を訴えることもある。進行例では腹水や腹部膨満を認めることもある。

検査・診断

検査所見補足
血中ホルモンエストロゲン、アンドロゲン、インヒビン上昇ホルモン産生腫瘍の指標
画像検査卵巣・精巣腫瘤の存在、境界明瞭な腫瘍超音波、CT、MRIが有用
病理組織診断Sertoli細胞や間質細胞の特徴的増殖確定診断に必須

診断は画像検査で腫瘤を確認し、血中ホルモン測定で内分泌活性を評価する。最終的には摘出標本の病理組織学的診断が確定となる。悪性度の判定には細胞異型や浸潤像の有無が重要。

治療

  • 第一選択:外科的切除(腫瘍摘出術、必要に応じて付属器切除)
  • 補助療法:悪性例では化学療法や放射線療法
  • 注意点:ホルモン症状のモニタリングと再発の経過観察

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
顆粒膜細胞腫エストロゲン過剰、乳房腫脹インヒビンB高値
卵黄囊腫瘍若年発症、AFP高値血清AFP著増、組織像で分化傾向
成熟囊胞性奇形腫多様な組織成分、無症状が多い画像で脂肪・石灰化を認める

補足事項

Sertoli・間質細胞腫瘍は比較的予後良好であるが、悪性例や再発例では長期経過観察が必要となる。小児や若年者でも発症しうるため、年齢に応じた対応が重要である。

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