Sézary症候群

概要

Sézary症候群は、皮膚T細胞リンパ腫の一種で、紅皮症、末梢血中のSézary細胞(異型T細胞)、リンパ節腫脹を特徴とする。慢性かつ全身性に進行し、皮膚症状と血液異常が顕著である。進行例では免疫不全や感染症合併が問題となる。

要点

  • 紅皮症と難治性の皮膚掻痒が主症状
  • Sézary細胞の血中増加が診断の鍵
  • 進行例では全身症状や免疫不全が出現

病態・原因

Sézary症候群は成熟T細胞(CD4陽性)由来の悪性リンパ腫であり、皮膚・血液・リンパ節に浸潤する。原因は不明だが、遺伝子異常や免疫調節異常が関与する。菌状息肉症の進行型とされることもある。

主症状・身体所見

全身性紅皮症、強い掻痒、リンパ節腫脹が特徴である。手掌・足底の角化、脱毛、爪変形もみられる。顔面の浮腫や眼瞼の腫脹(leonine facies)も時に認められる。

検査・診断

検査所見補足
末梢血塗抹・血液像異型リンパ球(Sézary細胞)増加脳回状核・不整形核が特徴
皮膚生検表皮内・真皮の異型T細胞浸潤免疫染色でCD4優位
リンパ節生検リンパ節への異型T細胞浸潤進行例で診断補助

Sézary細胞数(1000/μL以上)、皮膚・リンパ節浸潤、TCR遺伝子再構成の単クローン性が診断基準となる。皮膚生検やフローサイトメトリーも有用。

治療

  • 第一選択:皮膚症状や血中病変に対しインターフェロンα、PUVA療法、ヒドロキシウレア
  • 補助療法:全身化学療法、抗CCR4抗体(モガムリズマブ)、支持療法
  • 注意点:感染症予防、皮膚ケア、免疫抑制薬使用時の管理

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
菌状息肉症限局性皮疹・紅斑が主、血中異型細胞少Sézary細胞の血中増加なし
アトピー性皮膚炎幼少期発症、家族歴、IgE高値異型T細胞や全身紅皮症は認めない

補足事項

Sézary症候群は治療抵抗性が高く、長期管理が必要となる。近年は分子標的薬や造血幹細胞移植の適応も検討されている。

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