Osgood-Schlatter病

概要

Osgood-Schlatter病は、成長期のスポーツ活動が盛んな小児・思春期に多く発生する脛骨粗面の骨軟骨炎である。膝前面の疼痛と腫脹が特徴で、運動時に悪化する。自然軽快が多いが、稀に後遺症を残すこともある。

要点

  • 成長期のスポーツ少年に多い脛骨粗面の骨軟骨障害
  • 膝前面の圧痛・腫脹・運動時痛が主症状
  • 保存的治療が基本で予後良好

病態・原因

大腿四頭筋の過度な牽引力が脛骨粗面に繰り返し加わることで、骨端線部に微細損傷や炎症を生じる。成長期の骨軟骨が未成熟なため発症しやすい。スポーツ活動やジャンプ動作が誘因となる。

主症状・身体所見

膝前面(脛骨粗面)の限局した圧痛と腫脹、運動時の疼痛が特徴。ジャンプやランニングで症状が増悪し、安静時は軽減する。膝の屈伸制限や歩行障害は通常みられない。

検査・診断

検査所見補足
単純X線脛骨粗面の骨端核分離・不整、腫大骨端線の不整像が特徴的
超音波検査脛骨粗面の腫大、軟部組織の腫脹被曝がなく診断補助に有用

X線で脛骨粗面の骨端核分離や腫大を確認することが診断の決め手となる。超音波検査は骨端部の腫脹や炎症の評価に有用。血液検査は通常不要。

治療

  • 第一選択:安静・スポーツ活動制限・局所冷却
  • 補助療法:大腿四頭筋ストレッチ・消炎鎮痛薬・サポーター
  • 注意点:骨端線閉鎖まで再発しやすく、無理な運動再開は避ける

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
離断性骨軟骨炎関節内病変・膝蓋骨内側に好発MRIで関節内骨片を認める
膝蓋腱炎膝蓋骨下端~膝蓋腱部の圧痛超音波で膝蓋腱肥厚を認める

補足事項

多くは思春期の骨端線閉鎖とともに自然軽快するが、稀に骨片分離や疼痛の遷延がみられることがある。再発予防には筋力バランスの改善や運動負荷の調整が重要である。

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