騒音障害

概要

騒音障害は、長期間または強い音に曝露されることで主に内耳が障害され、難聴などの症状を呈する疾患である。主に職業性曝露が原因で、感音難聴が特徴的である。予防が重要であり、早期発見・対応が求められる。

要点

  • 長期間または強い騒音曝露が主因
  • 感音難聴や耳鳴を主症状とする
  • 予防・曝露制限が最も重要

病態・原因

主な原因は85dB以上の騒音環境への長期曝露で、内耳の有毛細胞が障害される。職業性曝露(工場、建設現場など)が多く、個人の感受性や曝露時間もリスク因子となる。

主症状・身体所見

初期には高音域の感音難聴が現れ、進行すると会話域にも難聴が及ぶ。耳鳴や聴力低下が主な訴えで、めまいは少ない。身体所見では鼓膜や外耳道の異常はみられない。

検査・診断

検査所見補足
純音聴力検査高音域(4kHz付近)の聴力低下職業歴・曝露歴が重要
語音聴力検査語音弁別能は比較的保たれる他疾患との鑑別に有用
耳鏡検査正常器質的異常なし

診断は、騒音曝露歴と特徴的な高音域の感音難聴所見をもとに行う。画像検査は通常不要で、他の耳疾患除外が必要。

治療

  • 第一選択:曝露回避・防音対策(耳栓・防音保護具の着用)
  • 補助療法:聴覚リハビリテーション、補聴器
  • 注意点:早期発見・曝露継続の中止が不可欠、治療開始が遅れると不可逆的

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
老人性難聴加齢とともに進行、両側性高音域障害だが曝露歴なし
突発性難聴急激発症、片側性が多い急性発症・他症状合併
耳毒性薬物難聴薬剤使用歴あり薬剤曝露歴と進行性難聴

補足事項

騒音障害は予防が最も重要であり、法的基準による労働環境の整備や定期的な聴力検査が推奨される。治療開始が遅れると聴力障害は不可逆的となるため、早期介入が必要である。

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