続発性ネフローゼ症候群

概要

続発性ネフローゼ症候群は、糖尿病や膠原病、感染症、悪性腫瘍など他疾患の影響により発症するネフローゼ症候群である。原発性と異なり、原因となる基礎疾患の治療が重要となる。成人に多く、しばしば慢性腎臓病や腎不全に進行する。

要点

  • 他疾患に続発し、病因の治療が不可欠
  • 蛋白尿・低アルブミン血症・浮腫が特徴
  • 慢性腎障害や腎不全への進展に注意

病態・原因

糖尿病性腎症、膠原病(全身性エリテマトーデスなど)、感染症(B型肝炎、梅毒など)、薬剤、悪性腫瘍などが原因となり、糸球体障害をきたす。基礎疾患の慢性炎症や免疫異常が腎糸球体の透過性亢進を引き起こす。

主症状・身体所見

大量の蛋白尿、低アルブミン血症、全身性浮腫が主症状。体重増加、尿量減少、易感染性、脂質異常症もみられる。基礎疾患に由来する症状(関節痛、皮疹、糖尿病症状など)を伴うことが多い。

検査・診断

検査所見補足
尿検査蛋白尿(3.5g/日以上)尿沈渣で円柱や脂肪滴を認める
血液生化学検査低アルブミン血症・高LDL腎機能障害や脂質異常を伴う
免疫学的検査基礎疾患に応じた異常抗核抗体、HBV抗原など
腎生検原因疾患特有の組織所見糖尿病性変化、ループス腎炎等

診断は大量蛋白尿と低アルブミン血症、浮腫の3徴を満たし、基礎疾患の存在を確認することが重要。腎生検により原因疾患の特定がなされる。画像検査は腎の形態評価や合併症検索に用いる。

治療

  • 第一選択:基礎疾患の治療(免疫抑制、抗ウイルス薬、血糖管理など)
  • 補助療法:利尿薬、降圧薬、脂質異常症治療、栄養管理
  • 注意点:感染症予防、腎機能低下の早期発見と管理

鑑別・比較

疾患見分けるキーポイント検査差異
原発性ネフローゼ症候群基礎疾患の有無、年齢、小児に多い腎生検で明確な二次性変化なし
糖尿病性腎症糖尿病既往、網膜症・神経障害の合併腎生検で糸球体基底膜肥厚
ループス腎炎全身性エリテマトーデスの症状・抗核抗体陽性腎生検でワイヤーループ病変など

補足事項

続発性ネフローゼ症候群は基礎疾患のコントロールが予後を左右するため、総合的な管理が求められる。特に糖尿病性腎症や膠原病性腎炎では進行抑制が重要である。

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